ベトナムコーヒーとは?甘く濃い味の特徴と家での作り方
ベトナムコーヒーは、濃く抽出したコーヒーに練乳を合わせた、甘さと苦みのコントラストがたまらない一杯です。
普段飲み慣れている日本のドリップコーヒーと比べると、最初は「かなり甘い」「かなり濃い」と感じる味です。
味の仕組みが分かると、家で作るときの濃さや甘さを決める目安になります。
専用のフィルター「カフェ・フィン」を使ってじっくり淹れる本格的なスタイルから、手軽なインスタントで味わう方法まで、家でベトナムコーヒーを始めるための見方をお伝えします。
- ベトナムコーヒーは甘さと苦みがはっきりしている
- 練乳は濃い苦みをやわらげる
- カフェ・フィンは数分かけて濃く抽出する
- フィンなしでも濃いドリップで近づく
- インスタントは手軽で、豆や粉は甘さを調整できる
ベトナムコーヒーは甘く濃い一杯
ベトナムコーヒーの特徴は、濃いコーヒーの苦みに練乳の甘さを重ねるところです。
ただ苦みだけを味わうのではなく、デザートのような甘さや、少しとろみのある口当たりまでをまるごと楽しむ特別なコーヒーです。
あの独特の濃くて甘い味わいは、「練乳」「ロブスタ種というコーヒー豆」「カフェ・フィンという専用器具」の3つが組み合わさってできています。
練乳、ロブスタ種、カフェ・フィンの3つが、味の濃さと甘さに関わります。
- 練乳で苦みをやわらげる
- ロブスタ種が力強い味を作る
- カフェ・フィンでゆっくり抽出
練乳で苦みをやわらげる
練乳を入れるのは、ただ甘くするためだけではありません。
練乳のコクのある甘さが、深煎り豆やロブスタ種が持つ力強い苦みをしっかり受け止めます。
砂糖や牛乳を別々に入れるいつものカフェオレとは違い、練乳を使うことで全体がまろやかにまとまり、奥行きのある味に仕上がります。
甘さが強い飲み方が苦手なら、最初は練乳を少なめにしておき、飲みながら少しずつ足していくと失敗しません。
ロブスタ種が力強い味を作る
ベトナムでよく飲まれている「ロブスタ種」は、パンチのある苦みとドシッとしたコクが出やすいコーヒー豆です。
この豆を使うからこそ、練乳の強い甘さに負けない、香ばしくて力強いコーヒーのベースができあがります。
もしおうちでベトナムコーヒーらしい本格的な濃さを出したいなら、お店で豆を買うときに「ロブスタ配合」「深煎り」「細挽き」と書かれているものを選ぶと近づきます。
家でも本格的な味に近づけるには、豆の焼き加減(焙煎)を見ることが大切です。
苦みの理由が分かると、練乳の量も迷わず調整できます。
カフェ・フィンでゆっくり抽出
カフェ・フィンは、カップに直接のせる小さな金属フィルターです。
練乳入りのカップにフィンを置き、粉と湯を入れたら、ぽたぽた落ちるまで待つのがベトナム流です。
紙フィルターで淹れるいつものドリップよりもゆっくりと抽出されるため、ポタポタと落ちるコーヒーを眺めながら待つ時間そのものが、ゆっくり味を待つ時間になります。
使い方はとてもシンプルですが、粉の量や挽き目、お湯の量で味がガラリと変わる細かく調整できる器具でもあります。
最初は濃くなりすぎないように淹れてみて、二杯目から自分好みに微調整していくのが向いています。
ベトナムコーヒーの作り方
おうちでベトナムコーヒーを楽しむなら、まずは練乳と深煎りのコーヒー粉、そして中身が見える耐熱グラスを用意しておくと、濃さと甘さを作り分けられます。
専用のカフェ・フィンがあれば本場の雰囲気に近づきますが、最初からすべての道具を買いそろえる必要はありません。
練乳量、挽き目、抽出時間の3つを先に決めておきましょう。
練乳の入れ方、粉の選び方、抽出時間で、最初の一杯の味が決まります。
- 練乳は先にカップへ
- 粉は深煎りを細かめに
- 抽出は数分かけて落とす
練乳は先にカップへ
ベトナムコーヒーを作るとき、練乳はコーヒーを注ぐ前にグラスの底へ入れておきます。
甘さのベースになる目安は、だいたい小さじ2杯から大さじ1杯くらいの練乳です。
ただ、最初からたっぷり入れすぎると甘さが強くなりすぎることがあるため、まずは少し控えめに入れておき、マドラーで混ぜて味見をしながら足していくのが失敗しないコツです。
アイスコーヒーにする場合も、温かいうちに練乳と濃いコーヒーを混ぜてから氷の入ったグラスに注ぐと味がまとまります。
温かいうちに混ぜると、底に練乳が残りにくい入れ方です。
粉は深煎りを細かめに
粉を買うときは、練乳に負けないコクが出る「深煎り」「細挽き」を選びます。
粉の粒が粗すぎるとお湯がサーッと通り抜け、味は薄くなりがちです。
逆に細かすぎると、今度はフィルターの穴に詰まり、お湯が落ちにくくなります。
抽出に時間がかかりすぎると感じたら、次回はもう少し粗めの粉に変えてみてください。
挽き目のバランスが分かると、カフェ・フィンの味も安定します。
最初は一度に大きく変えず、粉の細かさだけを少しずつ調整するのが分かりやすい方法です。
抽出は数分かけて落とす
カフェ・フィンにお湯を注ぐときは、まず少量のお湯を入れて粉全体を湿らせ、少し蒸らしてから残りのお湯を注ぐのがおいしく淹れるコツです。
そこから数分かけて、ぽたぽたとしずくが落ちるのを待つくらいが、ベトナムコーヒーならではのトロッとした濃さに仕上がります。
あっという間にお湯が落ちてしまうとサラサラの薄い味になり、逆にいつまでも落ちないと渋みや苦みがキツくなってしまいます。
最初の1回で完璧な味を目指すのではなく、「今日は少しお湯を少なめにしよう」など、毎回少しずつ条件を変えて自分だけの黄金比を探りましょう。
ベトナムコーヒーを家で近づける道具
専用器具がなくても、家にある道具で十分に楽しめます。
深煎りの豆を濃いめに抽出できるドリッパーと練乳さえあれば、あの本場らしい味わいにしっかり近づけられます。
道具を買い足すときは、本格感だけでなく、使用後の洗いやすさと収納しやすさまで見ると、毎日の片付けの負担を抑えられます。
カフェ・フィン、普段のドリッパー、アイス用のグラスを見比べると、家にある道具から選べます。
- カフェ・フィンは一杯用から
- ドリップでも濃いめに寄せる
- アイスは氷で一気に冷やす
カフェ・フィンは一杯用から
カフェ・フィンを買うなら、手軽に使える1カップ用の小さなサイズから始めるのが向いています。
カップに直接のせるため場所を取らず、初めてでも扱いやすい器具です。
一杯ずつ淹れる器具なので、休日や休憩中に、自分用の一杯をじっくり用意したいときに合います。
紙のフィルターを使わないエコな作りですが、飲み終わったあとは金属の細かな穴に入り込んだ粉をしっかり洗い流しておきます。
洗いやすさまで見ると、毎日の片付けも負担になりにくいです。
ドリップでも濃いめに寄せる
もしカフェ・フィンを持っていなくても、普段使っているペーパードリップで代用できます。
いつもよりお湯の量を少し減らして「濃いめ」に抽出し、練乳と合わせるだけで大丈夫です。
紙フィルターではオイル分が吸われて口当たりはすっきりしますが、深煎りの粉を多めに使えば、練乳に負けないしっかりしたコーヒー感が作れます。
わざわざ新しい器具を買わなくても、淹れ方を少し工夫するだけでベトナムコーヒーの濃厚な味わいは十分に近づけられます。
まずは手元のドリッパーから始められます。
アイスは氷で一気に冷やす
暑い季節にアイスで飲むときは、あとから入れる氷が溶けて味が薄まることを計算に入れておきましょう。
グラスいっぱいの氷に熱いコーヒーを直接注ぐため、最初は少し濃いと感じるくらいに淹れると、氷で薄まったあとも味が残ります。
たっぷりの氷でしっかり冷やすなら、練乳もいつもより少し多めに入れておくと、最後まで味がぼやけにくくなります。
甘さを先に少し強めるのが、アイスで味を保つ目安です。
甘さが重いと感じたら、練乳の量を減らし、無糖の濃いコーヒーを上から足す方法もあります。
後味を軽くしたいときに使いやすい調整です。
ベトナムコーヒーを買うときの選び方
いざ家で飲んでみようと思ったとき、お湯を注ぐだけのインスタントにするか、本格的な粉や豆を買うか、それともフィン付きのセットにするか迷いやすいところです。
とりあえずどんな味か試してみたいならインスタントが手軽ですし、週末にカフェ気分を味わいたいならフィンと粉をセットで揃えるのが向いています。
甘さ、カフェイン感、片付けの手間を見て選ぶと、無理なく日常に取り入れられます。
三インワン、粉や豆、練乳を別で用意する買い方を比べると、始め方を選べます。
- 三インワンは最初の一杯向き
- 粉や豆はロブスタ配合を見る
- 甘さを変えるなら別々に買う
三インワンは最初の一杯向き
三インワン(3in1)タイプには、コーヒー、ミルク、砂糖が最初から混ざっています。
本格的に道具をそろえる前に味を知りたいときに向いています。
日本でもよく見かけるG7などのブランドなら、お湯を注ぐだけで甘いベトナムコーヒーができます。
G7ベトナムコーヒー10pの価格や内容量は、カルディコーヒーファーム公式サイトのG7ベトナムコーヒー商品ページで確認できます。
ただ、すべてがブレンドされているため、甘さを細かく調整しにくい飲み方です。
その日の気分で甘さを変えたい方は、コーヒーの粉と練乳を別々に買って自分好みにブレンドするほうが満足度が高くなります。
粉や豆はロブスタ配合を見る
お店やネットで粉・豆を探すときは、「ロブスタ種配合」「深煎り(フレンチローストなど)」「細挽き」の表示が目印です。
ロブスタ種が入っていると独特の苦みとコクが出るため、練乳と混ぜてもコーヒー本来の香ばしさがしっかり残ります。
逆に、酸味が特徴のアラビカ種や浅煎りを使うと、練乳の甘さに負けて、ベトナムコーヒーらしい重さが出にくくなります。
その場合、ベトナムコーヒーらしいしっかりした飲み応えは出にくいです。
最初は小さなサイズで買ってみて、自分好みの苦みが出るかどうか確かめてから大きいサイズを買い足すと無駄がありません。
甘さを変えるなら別々に買う
手軽なインスタントの甘さが口に合うなら、毎日の定番にも向く飲み方です。
日によってビターに飲みたいなら、無糖コーヒー粉とチューブ練乳を別々にそろえておくと、その日の気分で甘さを変えられます。
平日の朝は練乳を少なめにして目を覚まし、休日の午後は氷をたっぷり入れてデザート感覚で甘くするのも向いています。
そんな風に同じコーヒー粉を使っても、練乳のさじ加減ひとつで全く違う味わいを楽しめます。
練乳は少し足すだけでも一気に甘みが増すので、味見をしながら自分だけのベストな配合を見つけていくと味が安定します。
ベトナムコーヒーの味を調整するコツ
ベトナムコーヒーは、お店で飲むようなガツンと濃い味から、ミルクコーヒーのような優しい甘さまで、自由に調整できるところも魅力です。
苦すぎる、甘ったるい、思っていたより薄いと感じたときも、粉量や練乳のバランスを分けて見ると、どこを変えるべきか切り分けられます。
味が合わないときは、苦み、甘さ、カフェイン感の順で、最初に直すところが決まります。
- 苦すぎるときは粉と時間を減らす
- 甘すぎるときは練乳を分ける
- カフェイン感が強い日は量を控える
苦すぎるときは粉と時間を減らす
「本格的なレシピ通りに作ったら、苦すぎて飲みにくかった」と無理して我慢する必要はまったくありません。
細かく挽いた粉にお湯をかけてじっくり時間をかけすぎると、どうしてもコーヒーのエグみや重い苦みが出やすくなってしまいます。
苦みを消すために練乳を多く足すと、今度はただ甘いだけの飲み物になりがちです。
苦いと感じたら、次回は粉を少し減らすか、湯の落ちるペースを早めます。
まずコーヒー自体をすっきりさせてから練乳を合わせると、口当たりが軽くなります。
甘すぎるときは練乳を分ける
甘ったるい失敗を防ぐ大切な点は、最初から練乳を全部入れきってしまわないことです。
まずは少なめにグラスに入れておき、途中で味見をしながら少しずつ足すと、好みに合う甘さで止められます。
もしインスタントの「三インワンタイプ」を使っていて甘すぎると感じたら、規定の量よりも少しお湯を多めに注いだり、無糖のインスタントコーヒーを少しパラッと足して苦みを補う方法もあります。
「今日は疲れているから甘め」「今日はさっぱりと」など、その日の気分で甘さを変えると、毎日の一杯にも無理なく取り入れられます。
カフェイン感が強い日は量を控える
パンチの効いたロブスタ種を使った濃いコーヒーは、普段あっさりしたコーヒーを飲んでいる人には強く感じられることがあります。
特に夕方以降や夜に飲むと、カフェインの影響でぐっすり眠れなくなることもあるため、遅い時間に飲むときは量を少なめにしておくと安心です。
氷をたっぷり入れた甘いアイスコーヒーにすると飲みやすく感じますが、コーヒー成分の濃さ自体はしっかり残っているので飲みすぎには注意が必要です。
まずは小さなグラスで1杯だけ、ご自身の体調に合わせてゆっくり楽しむと負担を感じにくいです。
ベトナムコーヒーのよくある質問
ベトナムコーヒーは専用の器具を使ったり独特な甘さがあったりと、普通のドリップコーヒーとは勝手が違うため、いろいろと迷うところです。
おうちでチャレンジする前に、よくある疑問を先に確認しておくと、作り方の選び方がはっきりします。
特に、専用器具が本当に必要かどうかは気になる点です。
最後に、家で作る前によく迷う疑問を先に解消しておきます。
ベトナムコーヒーに専用のフィンは必要ですか?
必須ではありません。
いつものドリッパーで少し濃いめに抽出して練乳と合わせるだけでも、ベトナムコーヒーの味わいは十分に楽しめます。
ただ、カフェ・フィンを使うと「ぽたぽた落ちる時間を待つ」という本場ならではの雰囲気が味わえるので、より本格的に楽しみたい方には向いています。
ベトナムコーヒーは必ず甘い飲み物ですか?
練乳をたっぷり入れた甘い飲み方が有名ですが、必ずしも甘くしなければいけないわけではありません。
練乳を極力減らしてビターに仕上げたり、完全に無糖のブラックコーヒーとして飲んだりするのも現地では一般的な楽しみ方です。
ご自身の好みに合わせて、自由に甘さを調整できます。
インスタントでもベトナムコーヒーらしさは出ますか?
コーヒーとミルクと砂糖が混ざった「三インワンタイプ」なら、手軽にあの独特の甘くて濃いテイストを体験できます。
ただし、フィンを使って淹れたときのような豊かな香りや、とろりとした口当たりまでは近づけきれないため、「まずはどんな味か手軽に知りたい」という最初のステップとして活用するのが向いています。
【まとめ】ベトナムコーヒーは濃さと甘さで楽しむ
- ベトナムコーヒーは濃いコーヒーと練乳の甘さを合わせて楽しむ
- カフェ・フィンがあると、ゆっくり落ちる濃い味に近づけられる
- フィンがなくても、深煎りを濃いめに淹れれば家で始められる
- インスタントは手軽で、粉や豆は甘さを調整できる
- 苦み、甘さ、飲む量を分けて見ると好みの一杯に近づく
ベトナムコーヒーは、どっしりと濃いコーヒーにまろやかな練乳を絡めることで生まれる、甘みと苦みのはっきりしたコントラストがクセになる飲み物です。
休日にカフェ・フィンと深煎りの粉を使ってじっくり淹れるのも楽しめますし、忙しい朝にG7などのインスタントでパッと甘さを補給する方法もあります。
もし味がうまく決まらなくても、お湯の量や練乳の割合を少し調整するだけで、自分好みの味に近づきます。
おうちで楽しむなら、本場の形に縛られすぎず、自分が飲みやすい濃さと甘さを見つけることが大切です。
まずは少量から試すと、好みの濃さが少しずつ分かります。
