コーヒーの味が薄い原因と濃く淹れるコツと失敗リカバリー方法
「せっかくコーヒーを淹れたのに、なぜか味が薄くて水っぽい…」「お湯を足しすぎたのかもしれない」と悩んでいませんか?
ドリップしたコーヒーの味が薄まる(未抽出になる)原因は、粉の量やお湯の温度など、ちょっとした淹れ方の失敗にあることがほとんどです。
しかし、原因をきちんと理解すれば、次回からは誰でも「お店のようなしっかりとした濃いコーヒー」を淹れられるようになります。
この記事では、コーヒーの味が薄くなる5つの原因と、美味しく濃く淹れるための具体的なコツを解説します。
また、どうにかして美味しく飲みたいという方向けに、編集部が試したリカバリー方法なども検証しました。
- 水っぽい原因の多くは粉の少なさと、お湯の多さに起因する
- 解決法としてお湯と粉の黄金比15対1を計測する
- コーヒーメーカーはストロングモードか密着で改善できる
- 薄くなったコーヒーは少量の超濃縮コーヒーでカバー可能
水っぽいコーヒーを卒業して、コクのある自分好みの美味しい一杯を楽しんでみてください。
コーヒーが薄い5つの原因
なんとなく淹れた今日のコーヒーの水っぽさには、明確な理由が隠れています。
ご自身の普段の淹れ方で当てはまるものがないか、一覧で確認してみてください。
- コーヒー豆(粉)の量が少なすぎる
- 注ぐお湯の量が多くて成分が引き伸ばされている
- 豆の挽き目が粗く、お湯が早く抜けすぎている
- お湯の温度が低く「抽出不足」に陥っている
- お湯の抜け道ができて粉の中を素通りする(チャネリング)
それぞれの原因について詳しく解説します。
コーヒー豆(粉)の量が少なすぎる
もっともありがちな原因は、単純に使用しているコーヒー粉の量が少ないケースです。
粉の絶対量が少なければ当然コーヒー液自体の濃度は低くなり、ペラペラの薄い仕上がりになってしまいます。
計量スプーンで適当にすくっていると毎回味の濃さがブレてしまうため、実にもったいない失敗と言えます。
コーヒー豆本来の深い味わいを引き出すためには、粉を惜しまないことが大切です。
注ぐお湯の量が多くて成分が引き伸ばされている
粉の量に対して注ぐお湯の量が多すぎると、成分が水で引き伸ばされて味が薄まります。
コーヒー1杯(約150ml)に対して必要な粉の量は「約10g〜12g」が黄金比の基準です。
この比率を守らず、「少し大きめのマグカップだから」となみなみとお湯を注いでしまうと、成分が薄まってコクを感じられません。
お湯を注ぐ際も目分量ではなく、しっかり計量することが確実な解決策になります。
豆の挽き目が粗く、お湯が早く抜けすぎている
コーヒー豆の「粒の粗さ(挽き目)」が粗すぎることも、味が薄くなる大きな理由の1つです。
粉の粒が大きいと、お湯が粉と粉の間をすり抜けるスピードが早くなりすぎます。
結果として、美味しい成分がお湯によく溶け出す前に抽出が終わってしまい、薄くて味気のない状態になります。
ペーパードリップで淹れる場合は、「中細挽き〜中挽き」を選ぶのが正解となります。
まずはご自宅のミルや、お店で買う際の挽き目を見直してみると良いでしょう。
お湯の温度が低く「抽出不足」に陥っている
ドリップポットの中のお湯の温度が低すぎると、コーヒーの成分が溶け出しにくくなります。
例えば、ヤカンで沸かしてから時間が経って冷めてしまったお湯で抽出するとどうなるでしょうか。
コクがまったく感じられない、物足りないコーヒーになってしまいます。
濃くてしっかりした味わいにしたい場合は、「90℃〜95℃」の少し高めの温度で淹れることで、豊かなコクと苦味が引き出されやすくなります。
お湯の抜け道ができて粉の中を素通りする(チャネリング)
少し専門的になりますが、「チャネリング」という現象も薄さの原因になります。
ドリッパー内の一部分にばかりお湯が集中して注がれ、粉の中に「お湯の抜け道」ができてしまう状態のことです。
お湯が全体に均一に当たらず、抜け道を通ってそのまま下に素通りしてしまうため、本来の成分がまったく抽出されません。
コーヒーを濃く淹れる3つのコツ
どうして薄くなるのかがわかったところで、次は「どうすれば濃く淹れられるのか」ポイントを絞ります。
明日からすぐに実践できる手法ばかりを集めたので、ぜひご自宅のドリップで試してみてください。
- デジタルスケールでお湯と粉の「黄金比」を量る
- お湯を注ぐ前の「約30秒の蒸らし」を必ず行う
- 細口ポットを使ってゆっくり数回に分けて注ぐ
より具体的な方法を解説します。
デジタルスケールでお湯と粉の「黄金比」を量る
美味しいドリップコーヒーを淹れる一番の近道は、「デジタルスケール(キッチンスケール)」を使うことです。
美味しいとされる黄金比は、コーヒー粉1gに対してお湯を15g〜16g注ぐというバランスです。
(参考:スペシャルティコーヒーの国際的な抽出基準)
粉を10g使うなら、お湯は150g〜160gを注ぐ計算になります。
粉の量や注ぐお湯の量を数値で正確に量ることで、濃さのブレが完全になくなります。
計量スプーンでの目分量をやめるだけで、抽出の安定性が格段に高まるでしょう。
お湯を注ぐ前の「約30秒の蒸らし」を必ず行う
コーヒーをしっかり濃く抽出するためには、最初の「蒸らし」の工程が欠かせません。
粉全体に行き渡る程度の少量のお湯(約20mlほど)をそっと注いだら、そのまま約30秒間じっと待ちます。
この時間をしっかりとることで、コーヒー豆から炭酸ガスが放出され、成分が濃く抽出される土台が出来上がります。
「サーバーに数滴ポタポタと落ちる程度」が適量だと覚えておいてくださいね。
細口ポットを使ってゆっくり数回に分けて注ぐ
普通のヤカンなどで勢いよく一気に注いでしまうと、お湯が粉を素通りして薄いコーヒーになります。
コーヒー粉の中心から「の」の字を描くように、細くゆっくりとお湯を注ぐのがポイントです。
お湯を注ぐスピードを遅くすればするほど、抽出時間が長くなり、コクのある濃いめのコーヒーに仕上がります。
1杯分であれば、約2分〜2分半かけて丁寧に抽出してみてください。
コーヒーメーカーの味が薄いときの改善策
全自動のコーヒーメーカーを使っていて、出来上がったコーヒーの味が薄いと感じる場合もあるでしょう。
この場合、モードの切り替えやペーパーの密着度を見直すだけで改善できるケースがほとんどなので、諦めずに確認してみてください。
- 抽出モードの変更
- フィルターの密着確認
それぞれの対処法を解説します。
抽出モードの変更
まず、抽出モードがある場合は、お湯の落ちるスピードを調整してくれる「ストロング(濃いめ)」等に設定を変更してください。
フィルターの密着を確認する
また、意外と見落としがちなのがペーパーフィルターのセット方法です。
フィルターの圧着部分をしっかり折らずにセットしていると、ドリッパーとの間に大きな隙間ができます。
そこからお湯が素通りして味が薄まる原因になるので、底面と側面のギザギザを互い違いにしっかり折り、フィルターを壁面に密着させることが大切です。
これを心がけるだけで薄さが一気に改善されることがあります。
失敗して薄くなったコーヒーのリカバリー方法
「気をつけて淹れたけれど、結局失敗して水っぽくなってしまった…」
せっかく淹れたコーヒーを洗面台に捨ててしまうのはもったいないですよね。
うちカフェマイスター編集部が「一度薄くなってしまったコーヒーを復活させる方法」を実践し、実際に飲み比べて検証しました。
- 牛乳とシロップを入れてやさしいカフェオレに
- 氷をたっぷり入れてスッキリ系アイスコーヒーに
- さらに濃く淹れた少量のコーヒーを「追い足し」する
それぞれの味わいを解説します。
牛乳とシロップを入れてやさしいカフェオレに
もっとも手軽で定番のリカバリー方法が、ミルクを入れるアレンジです。
薄いコーヒーはそのままブラックで飲むと水っぽさが気になりますが、牛乳を加えることでまろやかさがプラスされます。
さらに、少しシロップで甘みを足すと「やさしい味わいのカフェオレ」として美味しく飲めました。
コーヒーの苦味が苦手なご家族におすそ分けするのにもぴったりな手段です。
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
氷をたっぷり入れてスッキリ系アイスコーヒーに
しゃばしゃばで物足りないと感じるコーヒーでも、急冷すると印象がガラリと変わります。
たっぷりの氷を入れたグラスに、薄いコーヒーをそのまま注いでアイスコーヒーにしてみたところ、スッキリとした爽やかな飲み口へと変化しました。
とくに、フルーティーな酸味があるコーヒーが薄くなってしまった時のリカバリーとしては、非常に優秀なアレンジと言えます。
ごくごくと飲みやすくなるため、ぜひ試してみてください。
さらに濃く淹れた少量のコーヒーを「追い足し」する
ブラックコーヒーとして本来の味を楽しみたい場合におすすめしたいのが、「追い足し」のテクニックです。
薄くなってしまったコーヒーに対し、通常の半量ほどの「新しい粉」を用意します。
かなり少なめのお湯を使って、エスプレッソのようにすごく濃縮されたコーヒーを抽出します。
先ほどの薄いコーヒーに、その濃縮液をゆっくり少しずつ混ぜ合わせることで、全体の濃度が丁度よくリカバリーされました。
手間はかかりますが、無駄にすることなく濃いブラックを味わえる良い手段となっています。
コーヒーの濃さに関するよくある質問
最後に、コーヒーの濃さに関する疑問点などを一問一答で振り返ります。
少しでも美味しく楽しむために、以下の内容もチェックしてみてください。
お湯を足しすぎて薄くなったコーヒーは復活できる?
一度抽出してしまったコーヒー液から水分だけを抜くことは不可能なため、ブラックのまま「濃く」修復することはできません。
今回検証したように、ミルクを足してカフェオレにするか、少量の「超濃縮コーヒー」を新たに淹れてブレンドしてリカバリーすることをおすすめします。
味が薄いコーヒーにもカフェインは含まれている?
はい、味が薄く水っぽく感じても、成分としてカフェインはしっかりと含まれています。
カフェインはお湯に溶け出しやすい性質があるため、ドリップの早い段階でお湯に抽出されます。
味が薄いからといって何杯も飲んでしまうと、カフェインの過剰摂取につながるため注意してください。
浅煎り豆だと味が薄く感じるのはなぜ?
浅煎りのコーヒー豆は深煎りに比べて苦味が少なく、その代わりにフルーティーな酸味が際立ちます。
そのため、普段スーパーやコンビニなどの苦味の強いコーヒーに慣れていると、浅煎り豆を飲んだ時に「苦味がない=味が薄い」と私たちの脳が勘違いしてしまう傾向があります。
「水っぽい」のではなく、スッキリとした本来の味わいである可能性も高いです。
【まとめ】コーヒーが薄い原因と濃く淹れるコツ
ドリップコーヒーが薄くなってしまう原因と、濃く淹れるための改善策についてお伝えしました。
美味しいコーヒーを淹れるための要点は以下の4つです。
- 粉の量が少ない・お湯が多すぎるのが一番の原因
- 目分量をやめて「粉1g:お湯15g」をスケールで量る
- 中細挽き〜中挽きの粉を使い、90℃〜95℃のお湯で淹れる
- お湯を注ぐ前の「30秒の蒸らし」を確実に行う
もし水っぽく失敗してしまった場合でも、ミルクを入れてカフェオレにしたり、氷を入れてアイスにしたりと工夫次第で美味しくリカバリー可能です。
なんとなくの目分量をやめて、デジタルスケールで粉とお湯の量を正確に量るだけでも、味の濃さははっきりと変わります。
ぜひ明日のコーヒータイムから実践して、失敗のない美味しい一杯を楽しんでください。
