フレンチプレスで淹れたコーヒーを飲んだ時、口の中でザラッとした粉っぽさを感じた経験はないでしょうか?フレンチプレスは豆のオイルまで味わえる抽出器具です。
しかし構造上、どうしても微粉が入りやすくなります。
せっかくのコーヒータイムも、最後の一口が粉っぽくなると少し残念な気持ちになってしまいますよね。
この記事では、フレンチプレスで粉っぽくなる原因と解消するための対策を解説します。
手順や道具を少し変えるだけで、すっきりとクリアで美味しい一杯を楽しめるようになります。
- 隙間が広い金属フィルターが微粉をすり抜けさせる
- 粗挽きの豆とゆっくりとした抽出で粉っぽさを抑える
- 事前に茶こしを使えばペーパードリップ並みに味がクリアになる
フレンチプレスが粉っぽいのはなぜ?微粉が発生する4つの原因
フレンチプレスで最後に残る粉っぽさは、金属フィルター独自の特殊な構造や豆の細かな挽き目など、複数の要因が原因です。
自分が普段行っている淹れ方にトラブルの原因が隠れていないか、まずは順番にチェックしてみましょう。
- 金属フィルターのメッシュ穴を微粉がすり抜けてしまうから
- コーヒー豆の挽き目が細かすぎるから
- プロペラ式の安価なコーヒーミルは粒度がバラつきやすいから
- プランジャーを一気に押し込むと底の粉が舞い上がるから
金属フィルターのメッシュ穴を微粉がすり抜けてしまうから
フレンチプレス特有の粉っぽさは、主に抽出時のフィルター構造が原因です。
ペーパードリップで使われる紙製のフィルターはとても目が細かく、コーヒーの微粉を確実にキャッチします。
しかし、フレンチプレスの金属フィルターはメッシュの隙間がペーパーより広いです。
細かく砕かれたコーヒーの粉がすり抜けてしまい、そのままカップへ注がれます。
これがザラザラ感を生み出す最も大きな理由となります。
コーヒー豆の挽き目が細かすぎるから
「中挽きなら美味しくなる」と思われがちですが、これも粉っぽさの原因です。
一般的に、フレンチプレスでは「中粗挽き〜粗挽き」が強く推奨されています。
中挽きや細挽きの豆を使用すると、穴よりも小さな微粉が大量に発生します。
抽出時にこれらの微粉が濾過されずそのままカップに流れ込んでしまうのです。
これが舌に当たるザラザラとした不快感に直結します。
細かく挽けば濃く出ると思われがちですが、食感の悪化というデメリットの方が勝ってしまうため、フットプリントの大きな粉を意識することが基本です。
プロペラ式の安価なコーヒーミルは粒度がバラつきやすいから
お使いのコーヒーミルの性能にも注意を向けてみましょう。
特に、刃が高速回転して豆を砕くカッター式のミルは、大きさ(粒度)を均一に揃えるのが苦手です。
大粒の粉とパウダー状の微粉が混在しやすくなります。
結果としてフィルターをすり抜ける粉の絶対量が増加してしまうのです。
プランジャーを一気に押し込むと底の粉が舞い上がるから
抽出後、プランジャーを下げる動作も気をつけたいポイントです。
ここで一気に下へ押すと、内部で勢いよく水流が発生します。
底に沈みかけていた粉が大きく舞い上がります。
舞い上がった微粉はそのまま上澄みに混ざるため、カップに入り込みやすくなります。
フレンチプレスの粉っぽさを解消する5つの淹れ方とコツ
フレンチプレスの粉っぽさを解消するための具体的な対策はいくつか存在しています。
ここでは、ご自宅ですぐに取り入れられる5つの淹れ方とそのコツを順番に解説していきます。
- コーヒー豆は必ず「中粗挽きから粗挽き」に設定する
- 抽出前に茶こしで微粉とチャフを振り落とす
- プレスする際は時間をかけてゆっくりと下げる
- 抽出後に数分静置して粉を底へ沈める
- カップへ注ぐ時は最後の一滴まで注ぎきらない
コーヒー豆は必ず「中粗挽きから粗挽き」に設定する
第一の対策は、コーヒー豆の挽き目は「中粗挽きから粗挽き」に設定することです。
粒を大きくすることで、フィルターをすり抜ける粉の量を抑える効果があります。
市販のコーヒー豆を購入する場合は、パッケージに「粗挽き」と記載されているものを選んでください。
一般的な「中挽き」はペーパードリップ向けに作られています。
これをフレンチプレスで使うと、どうしても粉っぽくなってしまいます。
特に、スーパーで手に入る手軽なコーヒーの多くは、中細挽きにされています。
抽出前に茶こしで微粉とチャフを振り落とす
お湯を注ぐ前の「ひと手間」がはっきりとした効果を生みます。
挽いたコーヒーの粉を目の細かい「茶こし」に入れておきます。
そして軽く振り、パウダー状の微粉やチャフも事前に落としておくことがポイントです。
この工程を挟むことで、原因となる微粉そのものを抽出前に確実に取り除くことができます。
結果として出来上がりの口当たりがぐっとクリアな印象に変わりますよ。
プレスする際は時間をかけてゆっくりと下げる
抽出時間が完了したら、プランジャーはゆっくりと時間をかけて押し下げてください。
ゆっくり下げることで、内部の横揺れや強い水流の発生を防ぎます。
底に沈殿した粉を優しく閉じ込めるイメージで行うと効果的です。
これなら細かな粉が上部に舞い上がるのを防げます。
抽出後に数分静置して粉を底へ沈める
海外の著名なバリスタも提唱しているメソッドの一つに、「静置」というテクニックがあります。
お湯を注いで数分経過した後、あるいはプランジャーを下げる前に、少しだけ待つようにしてください。
数分間ただじっとカップを置いておきます。
時間をおくことで重力によって微粉が底へ沈み、上澄み部分が澄んだ状態になります。
この状態から静かに注ぐことで、粉っぽさを効果的に抑えられます。
少しの待ち時間がコーヒーの美味しさをぐっと引き立てるのです。
カップへ注ぐ時は最後の一滴まで注ぎきらない
ペーパードリップでは最後の一滴まで注ぎきるのが良いとされることもあります。
しかし、フレンチプレスの場合は避けた方が無難です。
底面付近にはどうしても微粉が溜まっています。
最後の一滴まで無理に振り絞ろうとすると、沈殿していた大半の粉がカップに流れ込みます。
底面から1センチ程度を残して注ぐのをやめるのが美味しく飲むコツです。
豆のオイルまでたっぷり抽出できる器具なので、少しくらい残っても満足できます。
フレンチプレスで粉っぽいと感じた時の対策と道具の買い替え
もし基本的な淹れ方を丁寧に試しても細かい微粉が気になってしまう場合は、抽出に使う道具自体を少しだけ見直してみましょう。
これは問題解決に直結する効果的なアプローチと言えます。
- 微粉が出にくい良質なコーヒーミルを導入する
- 金属フィルターに市販のペーパーフィルターを併用する
- ESPROなど微粉対策に特化したフレンチプレスへ買い替える
微粉が出にくい良質なコーヒーミルを導入する
フレンチプレスを自宅で本格的に楽しむなら、粒度を均一に挽ける良質なコーヒーミルの導入を検討してください。
コニカル式やフラット式を採用した高性能なミルは、豆を切り刻むように挽きます。
プロペラ式に比べて微粉の発生を極力抑えられると言えます。
同じ豆でも、ミルの性能次第で口のザラザラ感は大きく変化するのです。
金属フィルターに市販のペーパーフィルターを併用する
「オイルの質感は好きだが微粉は完全に無くしたい」という場合には、市販の丸型ペーパーフィルターを併用する裏技もあります。
エアロプレス用などサイズが合うフィルターを探し、金網のメッシュ部分に重ねてセットします。
そうすれば微粉をペーパーがキャッチし、ザラつきが圧倒的に減ります。
さまざまなコーヒーフィルターの種類と違いを押さえておけば、こういった手軽でクリーンなアレンジにも応用しやすくなります。
ESPROなど微粉対策に特化したフレンチプレスへ買い替える
現在お使いのフレンチプレスで対策をしても気になる場合は、微粉が出にくい専用構造を持った新しいフレンチプレスへの買い替えも一つの方法です。
例えば「ESPRO(エスプロ)」というブランドの製品は、特許取得済みの二重構造マイクロフィルターを採用しています。
何倍も細かいメッシュが微粉をせき止めます。
これがあればテクニック不要でクリーンな味わいが実現するというわけです。
フレンチプレスの粉っぽさ対策を実践!味はどう変わるか効果を検証
対策の有無によってコーヒーの仕上がりがどの程度変わるのか確かめるべく、簡単な抽出テストを行ってみることにしました。
さまざまな対策方法がありますが、今回は家にある道具で誰でも今すぐ試すことができる「事前の茶こし」をピックアップして実践します。
まったく同じ種類の豆と同じ挽き目で、茶こしを使って微粉を取り除いたパターンと、何もしないパターンの2種類を用意し、実際の口当たりを比べてみたいと思います。
- 手軽な「茶こし」の有無で粉っぽさと風味を比較テスト
- 手間はかかるがお店で飲むようなクリアな味わいになる
手軽な「茶こし」の有無で粉っぽさと風味はどう変わるのか
ここからは、最も手軽で効果的とされる「事前の茶こし」を例に挙げながらテストを進めていきます。
同じ豆、同じ粗挽きの設定で、「そのまま抽出したもの」と「事前に茶こしで微粉を限界までふるい落としたもの」を用意し、筆者が実際に飲み比べを行いました。
手間はかかるがお店で飲むようなクリアな味わいになる
検証の結果、明確な差が出たと言って良いでしょう。
茶こしを使わなかった方は最後の一口で粉っぽさを強く感じました。
対して、茶こしを使用した方は舌触りが滑らかでした。
まるでペーパードリップの美味しい淹れ方を実践した時のように、非常にクリアな口当たりに変化したと言えます。
特有のオイル感はそのままに、気になるザラザラ感だけが消えた印象です。
純粋にコーヒーの甘みや香りを堪能できるのではないでしょうか?
休日の特別な一杯を楽しむ際にはぜひ試したい効果的な対策だと言えます。
フレンチプレス対策に関するよくある質問
フレンチプレスで発生する粉っぽさの問題に関して、よくある質問をまとめました。
より美味しく淹れるための参考にしてみてください。
コーヒーメーカー用の粉(中挽き)はそのまま使えますか?
そのまま使うことは可能ですが、粉っぽくなる可能性が高いです。
市販の「レギュラーコーヒー(粉)」は、主にペーパードリップ向けに調整されています。
これをフレンチプレスで使用すると、目をすり抜ける微粉が多くなります。
自身で中粗挽きから粗挽きに挽くことを推奨します。
粉っぽさを減らすため抽出時間を短くしてもいいですか?
抽出時間は変えず、基本の時間をキープしてください。
粉っぽさを気にして極端に短い時間で抽出すると、成分が十分に溶け出さず美味しくなりません。
酸味が悪目立ちした薄い味わいになってしまいます。
粉っぽさの問題は物理的な対策で解決するのが基本です。
飲んでいる途中で沈殿した粉をスプーンで混ぜてもいいですか?
飲んでいる最中にカップの底をかき混ぜることは避けてください。
カップの底には、注ぐ時にどうしても入り込んでしまった少量の微粉が沈んでいます。
これをスプーンでかき混ぜてしまうと、飲む際に直接口の中に微粉が入ります。
底に溜まった粉はそのまま沈ませておくことが最大のポイントです。
【まとめ】フレンチプレスの粉っぽさは挽き目と淹れ方の見直しで対策
フレンチプレスで粉っぽくなる原因は、主に「挽き目の細かさ」や「ミルによる微粉の発生」、「お湯を注ぐ時や押し下げる時の動作」にあります。
原因を取り除くために、まずは「粗挽きにする」「ゆっくり下げる」「最後の一滴まで注がない」といった基本的な淹れ方を試してみてください。
さらにクリアな味を求めるなら、抽出前に茶こしで微粉を落とすテクニックや、微粉の出にくい良質なミルの導入も有効です。
フレンチプレスは豆のオイルまで余すことなく引き出せる素晴らしい器具です。
抽出後に残ったコーヒーの微粉やかすも、消臭や園芸など捨てずに再利用できる有効な活用法がたくさんあります。
少しの工夫でザラザラ感をなくし、クリアでまろやかなコーヒータイムをぜひお楽しみください。
