「ルンゴって名前は聞いたことがあるけれど、エスプレッソと何が違うの?」と疑問に感じたことはありませんか?
ルンゴはイタリア語で「長い」を意味し、エスプレッソの約2倍の水量で約1分かけてじっくり抽出するコーヒーです。
苦味がしっかり際立ちながらも後味はすっきりしているため、ブラックのままでも飲みやすい一杯として、エスプレッソ好きの間で人気が高まっています。
エスプレッソや他のドリンクとの違い、自宅での淹れ方からアレンジまで、ルンゴを丸ごと楽しむ情報をまとめました。
エスプレッソの自宅での淹れ方も併せて読むと理解が深まります。
おうちカフェのレパートリーを増やしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- ルンゴは水量がエスプレッソの約2倍・抽出時間も約1分で苦味とすっきり感が両立する
- リストレット・アメリカーノ・ドッピオ・ロングブラックと抽出方法や味が明確に異なる
- ネスプレッソのルンゴカプセルで1杯約77〜89mgとエスプレッソよりカフェインが多い
- エスプレッソマシンがなくてもマキネッタやドリップで「ルンゴ風」を自宅で再現できる
- ルンゴトニックやはちみつルンゴラテなどアレンジレシピで楽しみ方が広がる
ルンゴとはどんなコーヒー?「長い」エスプレッソと呼ばれる理由
ルンゴは、エスプレッソの世界では意外と知られていないバリエーションです。
カフェのメニューで見かけても、「普通のエスプレッソでいいや」と通り過ぎてしまう方は少なくないでしょう。
まずはルンゴの定義・抽出の仕組み・味わいの特徴を、ひとつずつ確認していきます。
- イタリア語で「長い」を意味するエスプレッソの抽出バリエーション
- 水量はエスプレッソの約2倍で抽出時間も約1分かける
- 苦味が際立ちつつすっきりした後味を楽しめる
イタリア語で「長い」を意味するエスプレッソの抽出バリエーション
ルンゴはイタリア語で「長い」を意味する言葉で、通常のエスプレッソよりも長い時間をかけて抽出するスタイルを指します。
エスプレッソが25〜30秒で約30mlを抽出するのに対し、ルンゴは45秒〜1分ほどかけて約60mlを引き出すのが特徴です。
使うコーヒー粉の量はエスプレッソと同じ約7〜9gなので、同じ豆の量でより多くの水を通すことになります。
「ルンゴ」は直訳で「長い」を意味します。
抽出時間が長い=ルンゴと覚えると、カフェでメニューを見たときにすぐピンとくるはずです。
水量はエスプレッソの約2倍で抽出時間も約1分かける
ルンゴの最大の特徴は、エスプレッソの約2倍にあたる水量を使い、約1分間じっくりと抽出するという点です。
通常のエスプレッソショットは約30mlが標準ですが、ルンゴでは約60mlの液体がカップに落ちてきます。
水量が増えるぶん濃度はエスプレッソよりやや薄まりますが、単純に「薄いエスプレッソ」とは異なる味わいが生まれるのです。
抽出時間が長くなると、エスプレッソでは出てこない成分まで溶け出します。
独特な苦味とほのかな渋みが絡み合うバランスこそ、ルンゴならではの面白さです。
- エスプレッソ:粉7〜9g/水量約30ml/抽出25〜30秒
- ルンゴ:粉7〜9g/水量約60ml/抽出45秒〜1分
苦味が際立ちつつすっきりした後味を楽しめる
ルンゴを口に含むと、まずエスプレッソ以上のしっかりした苦味が伝わってきます。
長い抽出時間によって苦味成分や渋み成分が多く溶け出すためで、これがルンゴの持ち味です。
ただし、水量が多いぶん液体としてのボリューム感があり、飲み終えたあとに口の中がすっきりと軽くなるのも特徴といえます。
「エスプレッソの濃さは好きだけど、もう少し量が欲しい」と感じている方にとって、ルンゴはちょうどいい選択肢になるでしょう。
ルンゴコーヒーとエスプレッソ・リストレット・アメリカーノの違いを比較
エスプレッソ系のドリンクは種類が多く、名前を聞いても「どう違うの?」と混乱しやすいもの。
ここではルンゴを含むエスプレッソ系5種類の違いを1つずつ整理していきます。
- ルンゴは抽出時間を長くして量と苦味を増やした一杯
- リストレットは抽出を短くして甘みとコクを凝縮させる
- アメリカーノはエスプレッソにお湯を足して飲みやすくする
- ドッピオはエスプレッソをダブルで抽出して濃さと量を倍にする
- ロングブラックはお湯にエスプレッソを注いでクレマを残す
ルンゴは抽出時間を長くして量と苦味を増やした一杯
ルンゴは通常のエスプレッソと同じ粉量で、水量を約2倍に増やして抽出するドリンクです。
抽出時間が長いぶん苦味はしっかり出ますが、量があるため1口ごとの濃度はエスプレッソより穏やかになります。
カフェクレマと混同されることもありますが、カフェクレマはエスプレッソよりさらに多い水量とやや粗めの挽き目を用いるドイツ圏のスタイルで、ルンゴとは別物です。
リストレットは抽出を短くして甘みとコクを凝縮させる
リストレットはイタリア語で「制限された」という意味を持ち、エスプレッソよりさらに少ない約15〜20mlを短時間で抽出します。
水量を減らすことで酸味や甘みが際立ち、苦味や渋みが出にくいのが特徴です。
ルンゴが「長く引き出す」のに対して、リストレットは「短く凝縮する」――真逆のアプローチで味を作っている点が面白いところでしょう。
アメリカーノはエスプレッソにお湯を足して飲みやすくする
アメリカーノは、抽出済みのエスプレッソにお湯を加えて量を増やすドリンクです。
ルンゴとの決定的な違いは「お湯を加えるタイミング」にあります。
ルンゴは抽出そのもので水量を増やすため、抽出中に溶け出す成分の量が変わります。
一方アメリカーノは抽出後にお湯で薄めるため、味の構成比はエスプレッソとほぼ同じまま濃度だけが下がるのです。
見た目はどちらも「量の多いエスプレッソ」ですが、ルンゴのほうが苦味とコクが強く、アメリカーノのほうがすっきり軽い味わいになる傾向があります。
ドッピオはエスプレッソをダブルで抽出して濃さと量を倍にする
イタリア語の「2倍」に由来するドッピオでは、粉量を約14〜18gに増やしてダブルショット約50〜60mlを一度に引き出します。
ルンゴとの違いは粉の量にあり、ルンゴは粉量を変えずに水量だけ増やすのに対し、ドッピオは粉も水も倍にする点が異なります。
濃度はシングルショットのエスプレッソとほぼ同じまま量だけが倍になるのです。
「薄めずにたっぷり飲みたい」という方はドッピオ、「苦味の変化を味わいたい」方はルンゴが向いています。
ロングブラックはお湯にエスプレッソを注いでクレマを残す
ロングブラックはオーストラリアやニュージーランドで親しまれている飲み方で、カップに先にお湯を注ぎ、その上からエスプレッソを落とし入れるのが最大の特徴です。
アメリカーノとは「お湯とエスプレッソの順番」が逆になっています。
この順番のおかげでクレマが崩れにくく、エスプレッソの香り成分がカップの表面に残るため、見た目にも風味にも奥行きが感じられます。
ルンゴとは抽出の仕組みがまったく異なり、ロングブラックはあくまで「エスプレッソ+お湯」の組み合わせです。
| ドリンク | 粉量 | 水量 | 抽出時間 | 味わいの特徴 |
|---|---|---|---|---|
| エスプレッソ | 7〜9g | 約30ml | 25〜30秒 | 濃厚でコクがある |
| ルンゴ | 7〜9g | 約60ml | 45秒〜1分 | 苦味が強くすっきり |
| リストレット | 7〜9g | 約15〜20ml | 15〜20秒 | 甘みとコクが凝縮 |
| アメリカーノ | 7〜9g | 30ml+お湯 | 25〜30秒 | クリアで飲みやすい |
| ドッピオ | 14〜18g | 約50〜60ml | 25〜30秒 | エスプレッソの2倍量 |
| ロングブラック | 7〜9g | 30ml+お湯 | 25〜30秒 | クレマ残るすっきり感 |
ルンゴコーヒーのカフェイン量はエスプレッソより多い?
「コーヒーのカフェインが気になる」という方にとって、ルンゴのカフェイン量は知っておきたい情報です。
結論からいえば、ルンゴはエスプレッソよりカフェインが多くなるケースがほとんどなので、具体的な数値を確認していきます。
- 抽出時間が長いぶんカフェインが多く溶け出しやすい
- ネスプレッソのルンゴカプセルは1杯あたり約77〜89mg
抽出時間が長いぶんカフェインが多く溶け出しやすい
カフェインは水に溶けやすい性質があり、抽出時間が長くなるほど多くのカフェインが液体に移行します。
エスプレッソが25〜30秒で抽出を終えるのに対し、ルンゴは約1分かけるため、豆から溶け出すカフェインの量が自然と増えるのです。
さらに、水量が約2倍あるため溶媒となる液体が多く、カフェイン成分を引き出す条件が揃っているともいえます。
ただし、コーヒー1杯あたりのカフェイン量はドリップコーヒー(約80〜120mg)と比べると同等かやや少ない範囲に収まるため、極端に心配する必要はないでしょう。
ネスプレッソのルンゴカプセルは1杯あたり約77〜89mg
具体的な数値を知りたい方のために、ネスプレッソ公式のOriginalLineルンゴカプセルでは1杯あたり約77〜89mgのカフェインが含まれています。
たとえば、代表的なカプセルでの数値は以下のとおりです。
| カプセル名 | カフェイン量 |
|---|---|
| ヴィヴァルト・ルンゴ | 約77mg |
| フォルティシオ・ルンゴ | 約85mg |
| エンヴィヴォ・ルンゴ | 約99〜110mg |
EFSAは健康な成人のカフェイン摂取量の目安を1日400mg以下としており、ルンゴであれば1日4〜5杯程度までは範囲内に収まります。
妊娠中や授乳中の方、カフェインに敏感な体質の方は1日あたりの摂取量をさらに控えめにしてください。
体調に不安がある場合は、かかりつけ医に相談してください。
ルンゴに合うコーヒー豆の選び方と焙煎度
ルンゴを美味しく淹れるうえで、意外と見落とされがちなのが「豆の選び方」です。
抽出時間が長いぶん豆の個性がダイレクトに味へ反映されやすい点も、ルンゴならではです。
焙煎度・産地・スタイルの3つの観点から解説していきます。
- 深煎りや中深煎りが長時間抽出と相性が良い
- ブラジルやマンデリンなどコクの強い産地がおすすめ
- 浅煎り豆ならフルーティーな新しいスタイルにも挑戦できる
深煎りや中深煎りが長時間抽出と相性が良い
ルンゴにもっとも合うのは、フルシティロースト〜フレンチロースト(深煎り〜中深煎り)の焙煎度です。
深煎りの豆はオイル分が豊富で苦味とコクのバランスが取れているため、長い抽出時間でも雑味が出にくく安定した味わいになります。
逆に極端な浅煎りだと、抽出時間が長いぶん酸味が過剰に出てしまい、バランスが崩れやすいのです。
はじめてルンゴを淹れる方は、まず深煎りのブレンド豆から試してみてください。
ブラジルやマンデリンなどコクの強い産地がおすすめ
産地ごとの味の個性もルンゴの仕上がりに影響を与えます。
コクと苦味がしっかりしたブラジルやインドネシア(マンデリン)は、ルンゴとの相性が抜群です。
ブラジル産はナッツやチョコレートのような甘い香ばしさが特徴で、ルンゴの苦味に厚みを加えてくれます。
マンデリンはスパイシーで重厚なボディが持ち味で、濃いめのルンゴが好きな方にぴったりでしょう。
安定した味を求めるならブレンド豆、産地ごとの個性を楽しみたいならシングルオリジンがおすすめです。
ルンゴでは抽出時間が長いぶん豆の特徴が出やすいため、シングルオリジンの違いを飲み比べる面白さがあります。
浅煎り豆ならフルーティーな新しいスタイルにも挑戦できる
深煎りと相性が良いと述べましたが、あえて浅煎り豆でルンゴを淹れるとフルーティーで華やかな仕上がりになります。
エチオピアやケニアなど酸味が明るい産地の豆を使うと、長時間抽出によって柑橘やベリーのような風味がじんわりと引き出されます。
ただし、挽き目をエスプレッソよりやや粗めに設定しないと渋みが強く出すぎるため、調整が必要です。
「いつもと違うルンゴを試してみたい」という中〜上級者の方はぜひ挑戦してみてください。
エスプレッソマシンで淹れるルンゴコーヒーの作り方
ここからは、エスプレッソマシンを使ったルンゴの具体的な淹れ方を解説します。
基本的な流れはエスプレッソとほぼ同じですが、水量と抽出時間の設定がルンゴ最大のポイントなので、3ステップに分けて解説していきます。
- コーヒー粉はエスプレッソと同じ約7〜9gを使う
- 水量を約60mlに設定して抽出時間を約1分かける
- 挽き目はエスプレッソよりやや粗めにすると雑味を減らせる
コーヒー粉はエスプレッソと同じ約7〜9gを使う
ルンゴで使うコーヒー粉の量は、シングルショットのエスプレッソと同じ約7〜9gが基本です。
「水量が増えるなら粉も増やすべきでは?」と考える方もいますが、粉量を変えてしまうとルンゴ本来の味わいにはなりません。
同じ粉量でより多くの水を通すからこそ、エスプレッソとは異なる苦味と後味のバランスが生まれます。
-
1
コーヒー粉を約7〜9g量ってポルタフィルターのバスケットに入れる
-
2
ディストリビューターまたは指で表面を平らにならす
-
3
タンパーで水平に押し固める(約15〜20kgの力)
スケールを使って毎回同じ粉量を計量すると、味の安定度がぐっと上がります。
水量を約60mlに設定して抽出時間を約1分かける
ルンゴの味を決める最も大きな要素は、水量と抽出時間のバランスです。
マシンの設定画面またはプログラムボタンで、抽出量を約60mlに設定してください。
カップの下にスケールを置き、重さが約60gに達したら手動停止する方法も便利です。
抽出時間の目安は約45秒〜1分で、この範囲内で抽出が終われば適正な濃度に仕上がります。
もし20〜30秒で60mlに達してしまう場合は、挽き目が粗すぎるか粉量が少ないサインです。
挽き目はエスプレッソよりやや粗めにすると雑味を減らせる
ルンゴを淹れるうえで見落としがちなのが、挽き目の微調整です。
エスプレッソと同じ極細挽きのまま長時間抽出すると、渋みや雑味が強く出すぎてしまうケースがあります。
グラインダーの設定をエスプレッソ用から半目盛り〜1目盛りだけ粗くしてみてください。
このわずかな差がルンゴの味をぐっと滑らかにしてくれるのです。
挽き目の調整が難しいと感じたら
「半目盛りの差がわからない」という方は、まずエスプレッソ用の設定でルンゴを淹れてみて、渋みが気になったら少しずつ粗くするアプローチが失敗しにくい方法です。
1杯ごとにメモをとりながら調整すると、自分好みの設定が見つかります。
マシンなしでもルンゴ風コーヒーを自宅で再現する方法
「エスプレッソマシンを持っていないけれど、ルンゴのような濃いコーヒーを飲んでみたい」という方もいるでしょう。
専用マシンがなくても、手持ちの器具を工夫すればルンゴ風の味わいに近づけることは可能なので、4つの方法を見ていきます。
- マキネッタは水を多めに入れてじっくり抽出する
- ドリップは粉を増やして少量のお湯で濃いめに落とす
- フレンチプレスなら粗挽き豆を長めに浸けて濃度を上げる
- ネスプレッソやドルチェグストならカプセル1つで手軽に完成
マキネッタは水を多めに入れてじっくり抽出する
マキネッタ(直火式エスプレッソメーカー)は、ボイラーに入れる水の量を通常より多めにすることで、ルンゴに近い抽出量を確保できます。
通常のモカコーヒーよりも薄まりますが、そのぶん苦味がやわらぎ、すっきりとした飲み口に仕上がるのが特徴です。
ビアレッティのモカ・エキスプレス3カップ用を使う場合、安全弁のギリギリまで水を入れると約120〜150mlが抽出され、ルンゴらしいボリューム感のある一杯を楽しめます。
弱火でゆっくり加熱し、「ポコポコ」と音がしたら火を止めるのは通常のマキネッタと同じです。
ドリップは粉を増やして少量のお湯で濃いめに落とす
ハンドドリップでルンゴ風を目指すなら、粉を通常の1.5〜2倍に増やし、お湯の量を半分以下に減らして濃縮抽出する方法がおすすめです。
たとえば1杯あたりコーヒー粉を20g使い、お湯は50〜60mlだけ注ぎます。
抽出されたコーヒーはとても濃厚なので、そのまま飲むよりもミルクを加えてラテにしたり、少量のお湯で好みの濃さに調整するのが向いているでしょう。
クレマは出ませんが、手持ちの器具だけで試せるのは大きなメリットです。
フレンチプレスなら粗挽き豆を長めに浸けて濃度を上げる
フレンチプレスは金属フィルターを使うため、コーヒーオイルがそのままカップに届く利点があります。
通常の2倍の粉量(約30g)を使い、お湯は80〜100mlに抑えて5〜6分間浸けると、ルンゴのような濃厚でコクのある味わいに近づくのです。
浸漬時間を長めにとることで苦味成分もしっかり抽出され、ルンゴの特徴である「苦味とすっきり感の両立」を疑似的に味わえます。
挽き目は通常のフレンチプレスと同じ粗挽きで問題ありません。
粉量を増やすとプランジャーが重くなり押しにくくなることがあるため、ゆっくりと力をかけて押し下げてください。
細挽きの豆は金属フィルターを通り抜けて粉っぽくなるので避けることをおすすめします。
ネスプレッソやドルチェグストならカプセル1つで手軽に完成
もっとも手軽にルンゴを楽しめるのが、ネスプレッソやドルチェグストなどのカプセル式マシンです。
ネスプレッソにはルンゴ専用カプセルが豊富に用意されており、ボタンを押すだけで約110mlのルンゴが完成します。
挽き目やタンピングの調整が一切不要なため、コーヒー初心者の方でも失敗なく美味しい一杯を淹れられるのです。
「まずルンゴの味を知りたい」という方には、カプセルでの体験が最もハードルの低い入り口になるでしょう。
ルンゴコーヒーの美味しい飲み方5選
ルンゴを淹れたあと、「このまま飲んでいいの? それとも何か加えたほうがいい?」と迷う方は意外と多いもの。
ストレートはもちろん、少し工夫するだけで味の印象がガラリと変わるので、5つの飲み方を順番に見ていきます。
- ストレートで飲むと苦味とすっきり感をダイレクトに味わえる
- ミルクを少量加えると苦味がまろやかになり香ばしさが引き立つ
- 砂糖をひとさじ足すとイタリア流の甘苦い一杯に変わる
- 洋酒を数滴垂らせば食後にぴったりの大人のアレンジになる
- 氷を加えてアイスルンゴにすると夏場でもさっぱり楽しめる
ストレートで飲むと苦味とすっきり感をダイレクトに味わえる
ルンゴの味を純粋に知りたいなら、まずはストレート(ブラック)で飲んでみることをおすすめします。
エスプレッソよりも量があるため、1口ずつ味わいながら飲み進められるのがルンゴのメリットです。
最初の1口では苦味がしっかりと舌に伝わりますが、飲み込んだ後に口の中がすっと軽くなる感覚はルンゴ独特のもの。
砂糖やミルクを加える前に、一度はストレートで「ルンゴ本来の味」を確かめてみてください。
ミルクを少量加えると苦味がまろやかになり香ばしさが引き立つ
「苦味が強すぎる」と感じた方は、ルンゴにミルクを大さじ1〜2杯ほど加えるだけで飲みやすさが一気に変わります。
ミルクの脂肪分が苦味を包み込み、代わりにコーヒー豆の香ばしさがふわっと前に出てくるのが面白い変化です。
スチームで温めたミルクを使えばカフェ風の仕上がりに、冷たいミルクをそっと注げばぬるめのルンゴラテに仕上がるので、気分に合わせて温度を使い分けてみてください。
砂糖をひとさじ足すとイタリア流の甘苦い一杯に変わる
イタリアのカフェでは、エスプレッソに砂糖を入れて飲むのが定番のスタイルです。
ルンゴにもティースプーン1杯(約4g)の砂糖を加えると、苦味と甘みが絶妙にぶつかり合うイタリアらしい一杯になります。
グラニュー糖よりもブラウンシュガーやザラメを使うと、コクが増して味わいに奥行きが出るのです。
砂糖を入れたあとにかき混ぜず、最初は甘み、飲み進めるにつれて苦味が増す変化を楽しむのも通な飲み方でしょう。
洋酒を数滴垂らせば食後にぴったりの大人のアレンジになる
食事のあとにくつろぎの一杯がほしいとき、ルンゴにブランデーやアマレットを数滴(小さじ1程度)垂らしてみてください。
コーヒーの苦味と洋酒の芳香が溶け合い、食後のデザート代わりにもなる大人向けドリンクに変わります。
イタリアでは「カフェ・コレット」と呼ばれるスタイルです。
蒸留酒を加える飲み方として古くから親しまれています。
アルコールが苦手な方は、バニラエッセンスを1〜2滴加えるだけでも風味に変化がつくのでぜひ試してみてください。
氷を加えてアイスルンゴにすると夏場でもさっぱり楽しめる
暑い季節にルンゴを楽しむなら、グラスにたっぷりの氷を入れて、熱々のルンゴを一気に注いでください。
アイスルンゴは通常のアイスコーヒーより濃い味わいなので、氷が溶けても薄くなりすぎないのが強みです。
ガムシロップを加えてもよいですし、ミルクを注いでアイスルンゴラテにしても美味しく仕上がります。
編集部では真夏のアイスルンゴにレモンの皮を1枚浮かべています。
苦味と柑橘の香りが思った以上に合うので、一度お試しあれ。
編集部がルンゴコーヒーとエスプレッソを飲み比べてみた
ここまでの解説を踏まえて、編集部が実際にルンゴとエスプレッソを同じ豆で淹れ比べてみました。
使用した豆はブラジル・サントスの深煎りで、マシンはデロンギのセミオートを使用。
ストレート・ミルク追加の2パターンで比較した結果を見ていきます。
- 同じ豆でも抽出量を変えるだけで苦味と後味が別物になった
- ルンゴはブラックのまま飲んでもボリューム感があった
- ミルクを加えたときはエスプレッソベースのほうがコーヒー感が残った
同じ豆でも抽出量を変えるだけで苦味と後味が別物になった
ブラジル・サントスの深煎り豆を8g使い、エスプレッソは約30ml/25秒で、ルンゴは約60ml/50秒で抽出しました。
エスプレッソを口に含むと、チョコレートのような甘い香りとともに濃厚な苦味がぎゅっと凝縮されている印象です。
一方ルンゴは、同じ苦味でもやや穏やかに広がり、飲み込んだ後に渋みを伴うすっきりした余韻が残りました。
「同じ8グラムの豆から、こんなに違う味が出るのか」とはっきり実感できるほどの差でした。
- 使用豆:ブラジル・サントス 深煎り(焙煎から10日目)
- 粉量:8g(シングルショット)
- マシン:デロンギ ラ・スペシャリスタ・アルテ
- エスプレッソ:約30ml/抽出時間25秒
- ルンゴ:約60ml/抽出時間50秒
ルンゴはブラックのまま飲んでもボリューム感があった
エスプレッソのストレートは2〜3口で飲み干してしまうのに対し、ルンゴは60mlあるので7〜8口かけてゆっくり飲み進められました。
量が多いぶん「コーヒーを飲んでいる」という満足感が段違いでした。
苦味もエスプレッソほどガツンとはこないため、いつもより少し長い休憩時間にブラックでちびちびと楽しむような飲み方が合うと感じます。
「エスプレッソは好きだけど、1杯で足りない」と思っていた方には、ルンゴのボリュームはちょうどいいはずです。
ミルクを加えたときはエスプレッソベースのほうがコーヒー感が残った
それぞれにミルクを30ml加えて飲んでみたところ、味の差はさらにはっきりしました。
エスプレッソベースのほうは、ミルクを加えてもコーヒーの存在感がしっかり残り、カフェラテとして馴染みのある味わいに仕上がっています。
一方ルンゴベースにミルクを加えると、コーヒーの苦味がかなりマイルドになり、ミルクの甘さが前に出てくる印象でした。
| 比較項目 | エスプレッソ | ルンゴ |
|---|---|---|
| ストレートの苦味 | とても強い | 程よく強い |
| 後味 | 濃厚な余韻が残る | すっきり軽い |
| ミルク追加後 | コーヒー感が残る | ミルクが前に出る |
| 量の満足感 | 2〜3口で終わる | 7〜8口楽しめる |
個人的にはブラックならルンゴ、ミルクを加えるならエスプレッソが好みでした。
どちらが正解ということはなく、シーンや気分で使い分けてみてください。
ルンゴコーヒーをベースにしたアレンジレシピ4選
ルンゴはそのまま飲むだけでなく、アレンジドリンクのベースとしても優秀です。
エスプレッソより量があるぶんアレンジの幅も広く、見た目にも楽しいドリンクを自宅で作れるので、4つのレシピを見ていきます。
- アイスルンゴマッキャートはクラッシュアイスとフォームミルクで作る
- ルンゴトニックは炭酸水と合わせて夏にぴったりの爽快感
- はちみつルンゴラテはやさしい甘さとコクが調和した一杯
- チョコレートシロップを加えればデザート感覚で楽しめる
アイスルンゴマッキャートはクラッシュアイスとフォームミルクで作る
見た目も涼しげなアイスルンゴマッキャートは、おうちカフェの定番メニューになるレシピです。
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1
グラスにクラッシュアイスをたっぷり入れる
-
2
冷たいミルク(約100ml)を注ぐ
-
3
ルンゴを上からゆっくり注いで層を作る
-
4
仕上げにフォームミルク(泡立てた牛乳)をスプーンで乗せる
ルンゴをミルクの上にそっと注ぐのが層を作るコツです。
スプーンの背にルンゴを当てて静かに流し入れると、コーヒーとミルクがきれいに分かれた2層グラデーションが完成します。
ミルクフォーマーで泡立てたフォームミルクをスプーンですくって乗せれば仕上げ完了。
ルンゴトニックは炭酸水と合わせて夏にぴったりの爽快感
ルンゴトニックは、冷ましたルンゴとトニックウォーター(または炭酸水)を混ぜるだけの簡単な夏ドリンクです。
グラスに氷を入れ、トニックウォーター約150mlを注いだら、冷たいルンゴをゆっくりと上から流し入れます。
炭酸の爽快感とルンゴの苦味が交差するとき、普段のコーヒーとはまったく異なるフレッシュな味わいが生まれるのです。
ライムやレモンのスライスを1枚浮かべれば、見た目も味も一段とグレードアップするはずです。
はちみつルンゴラテはやさしい甘さとコクが調和した一杯
砂糖の代わりにはちみつを使うと、ルンゴの苦味にやわらかな甘みと花の香りが加わり、奥行きのある味わいに仕上がります。
-
1
カップにはちみつ小さじ1を入れる
-
2
温めたミルク(約100ml)を注いでよく混ぜる
-
3
ルンゴを上から注ぐ
はちみつは熱で香りが飛びやすいため、先にミルクと混ぜておいてからルンゴを加えるのが風味を残すコツになります。
マヌカハニーやアカシアハニーなど、はちみつの種類を変えるだけでも味の印象は変わるので、いくつか試してお気に入りを見つけてみてください。
チョコレートシロップを加えればデザート感覚で楽しめる
甘いもの好きの方には、チョコレートシロップをルンゴに加える「ルンゴモカ」がぴったりです。
カップの底にチョコレートシロップを大さじ1入れ、ルンゴを注いでよく混ぜてください。
温めたミルクとホイップクリームを乗せれば、カフェで出てくるカフェモカのような贅沢なドリンクが完成します。
ほろ苦いルンゴとチョコレートの甘さが溶け合って、食後のデザート代わりにもなる一杯です。
ルンゴコーヒーに関するよくある質問
ルンゴについて気になる6つの疑問にお答えします。
購入前や初めて淹れるときによく出る質問をまとめました。
ルンゴとロングブラックは同じものですか?
いいえ、ルンゴとロングブラックは異なる飲み物です。
ルンゴは抽出時間と水量を増やして淹れますが、ロングブラックはお湯の上にエスプレッソを注ぎます。
抽出段階で味が変わるルンゴに対し、ロングブラックは抽出後にお湯で割る点が違います。
スタバでルンゴは注文できますか?
2026年3月時点で、スターバックスの通常メニューに「ルンゴ」は掲載されていません。
ただし「スターバックス by ネスプレッソ」カプセルにはルンゴ対応の製品があり、自宅で楽しめます。
ルンゴは1日に何杯まで飲んでよいですか?
EFSA(欧州食品安全機関)が示す健康な成人のカフェイン摂取目安は1日400mg以下です。
ルンゴカプセル1杯で約77〜89mgなので、1日4〜5杯程度までであれば範囲内です。
他のカフェイン飲料との合計量にも気を配りましょう。
カプセル式マシン以外でもルンゴは作れますか?
はい、カプセル式以外のエスプレッソマシンでも作れます。
水量を約60ml・抽出時間を約1分に設定すればルンゴになります。
マキネッタやドリップ、フレンチプレスでも「ルンゴ風」に近づけられます。
ルンゴに合うスイーツやフードはありますか?
ルンゴの苦味とすっきりした後味は、甘みのあるスイーツとの相性が抜群です。
チョコレートブラウニーやティラミス、ビスコッティなどが定番です。
朝食ならバターたっぷりのクロワッサンもよく合います。
ネスプレッソのルンゴでおすすめのカプセルはどれですか?
初めての方には「ヴィヴァルト・ルンゴ」がバランスの取れた味わいでぴったりです。
力強い味なら「フォルティシオ・ルンゴ」、世界のフレーバーなら「トウキョウ・ヴィヴァルト・ルンゴ」もぜひ試してみてください。
【まとめ】ルンゴは「長い」抽出で広がるコーヒーの新しい楽しみ方
ルンゴは、エスプレッソの約2倍の水量と長い抽出時間によって、苦味がしっかり際立ちながらもすっきりした後味を持つユニークなコーヒーです。
この記事で解説した内容を振り返ります。
- ルンゴは水量をエスプレッソの約2倍に増やし約1分かけて抽出する「長い」コーヒー
- 苦味が際立ちつつもすっきりした後味で、ブラックでも飲みやすい
- リストレット・アメリカーノ・ドッピオ・ロングブラックとは抽出方法と味が異なる
- 深煎りが相性◎だが、浅煎りでフルーティーな仕上がりも楽しめる
- マキネッタやドリップ器具でもルンゴ風の味わいを自宅で楽しめる
「エスプレッソは好きだけどもう少し量が欲しい」「ブラックで飲みやすいコーヒーを探している」という方にとって、ルンゴはきっとぴったりの選択肢です。
まずは手持ちの器具やカプセルで1杯淹れてみて、あなた好みのルンゴの楽しみ方を見つけてみてください。
おうちカフェのレパートリーを広げたい方は、ダルゴナコーヒーの作り方も参考にしてみてください。
