コーヒー豆の販売に許可は必要?届出・資格・手続きの全手順を解説

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「自分で焙煎したコーヒー豆を売ってみたいけれど、許可って必要なの?」と調べ始めた方は多いのではないでしょうか?

結論から言うと、焙煎や粉砕をして売る場合は保健所への「営業届」と「食品衛生責任者」の資格が必要です。

届出そのものは手数料無料で、オンラインからでも提出できるため、手続き自体のハードルは決して高くありません。

この記事では、2021年の食品衛生法改正を踏まえた最新ルールから資格の取り方、食品表示やHACCP対応までを順に見ていきます。

ネット販売で気を付けるべき法律や価格設定のコツも含め、コーヒー豆販売の全体像を一つひとつ整理しました。

編集部では実際にBASEでコーヒー豆ショップを立ち上げた経験があり、その体験も交えてお伝えします。

この記事でわかること
  • 焙煎や粉砕をして売るなら保健所への営業届が必要になる
  • 生豆をそのまま売るときやパッケージごと転売する場合は届出が不要になる
  • 食品衛生責任者は1日約6時間の講習で取得でき受講料は約1万円から1万2,000円
  • 届出はオンラインで完結し手数料は無料で有効期限もない
  • 食品表示ラベルは全8項目の記載が必要になる
  • ネット販売では特定商取引法と景品表示法への対応も必要になる
  • 副業の年間所得が20万円を超えたら確定申告の義務が発生する
目次

コーヒー豆の販売に許可や届出が必要なケース

コーヒー豆を売りたいと思ったとき、最初に整理すべきなのが「届出が必要かどうか」です。

販売の形態によって対応が異なるため、それぞれのケースを見ていきます。

届出が必要なケースと不要なケース
  • 2021年の食品衛生法改正で「営業届」が義務化された
  • 焙煎・粉砕して売るなら届出が必要、生豆のままなら不要
  • 仕入れ品をパッケージごと転売するだけなら届出は要らない
  • カフェとしてドリンクも出すなら「飲食店営業許可」が別に要る

2021年の食品衛生法改正で「営業届」が義務化された

2021年6月1日に施行された改正食品衛生法によって、コーヒー豆の焙煎・粉砕を行う事業者には「営業届」の提出が義務化されました。

それ以前は明確な届出義務がなく、グレーな状態で販売していた個人事業主も少なくなかったのです。

改正後は「コーヒー製造・加工業」として分類され、管轄の保健所へ届出を出さなければなりません。

届出を怠った場合は行政処分の対象となり、営業停止や営業禁止を命じられる可能性もあるため、これから始める方は必ず対応してください。

焙煎・粉砕して売るなら届出が必要、生豆のままなら不要

すべてのコーヒー豆販売に届出が必要なわけではありません。

ポイントは「自分で加工(焙煎・粉砕)しているかどうか」という点です。

メリット
  • 生豆をそのまま販売する → 届出は不要
  • 焙煎済みの豆を自分で粉砕して売る → 届出が必要
  • 自家焙煎した豆を売る → 届出が必要
デメリット
  • 焙煎や粉砕を行っているのに届出を出していない → 法律違反
  • 生豆を仕入れてブレンド・再パッケージしているのに届出なし → 加工とみなされ違反

自分で焙煎や粉砕を行うか否かが判断基準になるため、まずは自身の販売スタイルを整理してみましょう。

仕入れ品をパッケージごと転売するだけなら届出は要らない

仕入れた焙煎済みコーヒー豆をパッケージごとそのまま転売する場合は、営業届の提出は不要です。

この場合、自分は「小売」の位置付けとなり、加工行為を行っていないからです。

ただしパッケージを開封して詰め替えたり、複数の豆をブレンドして再パッケージしたりすると、それは「加工」とみなされます。

「開封せずに仕入れたまま売る」のか「自分の手が加わるのか」を基準に判断してください。

カフェとしてドリンクも出すなら「飲食店営業許可」が別に要る

コーヒー豆の販売だけでなく、カフェとしてドリップコーヒーやラテなどの飲み物を出す場合は話が変わります。

営業届に加えて「飲食店営業許可」の取得が別途必要になるのです。

飲食店営業許可は営業届とは異なり、保健所による施設の検査(シンクの数や手洗い設備など)に合格しなければ取得できません。

施設基準を満たすために改装費が数十万円かかるケースもあるため、カフェ併設を考えている方は事前に管轄の保健所へ相談に行くのがおすすめです。

編集部

編集部のスタッフが実際に保健所へ相談に行ったところ、窓口で「豆の販売だけなら営業届だけでOKですよ」と丁寧に教えてもらえました。
迷ったらまず保健所に電話してみるのが一番早いです。

コーヒー豆の販売許可に必要な資格と取り方

営業届の提出に必要な資格は「食品衛生責任者」の1つだけです。

取得のハードルは低いので、ここで手順を押さえておいてください。

資格に関する4つのポイント
  • 食品衛生責任者は約6時間の講習で取れる
  • 調理師・栄養士の免許があれば講習は免除される
  • 届出の時点で資格がなくても1年以内に取得すればOK
  • 受講料は約1万円から1万2,000円で一部地域はオンライン受講に対応

食品衛生責任者は約6時間の講習で取れる

食品衛生責任者は、各都道府県の食品衛生協会が開催する養成講習会を受講するだけで取得できる資格です。

講習の内容は「衛生法規」「公衆衛生学」「食品衛生学」の3科目で、合計約6時間のプログラムになっています。

最後に簡単な確認テストがありますが、まじめに受講していれば落ちることはほぼありません。

1日で取得が完了する手軽さも、この資格のうれしいところです。

調理師・栄養士の免許があれば講習は免除される

すでに調理師や栄養士、製菓衛生師などの免許を持っている方は、食品衛生責任者の講習を受けなくても資格要件を満たしたことになります。

免許のコピーを添えて届出すれば、それだけで問題ありません。

医師や歯科医師、薬剤師の免許も免除対象に含まれます。

該当する免許をお持ちの方は、講習を受ける手間と費用を省けるので覚えておいてください。

届出の時点で資格がなくても1年以内に取得すればOK

「講習の予約が先まで埋まっていて間に合わない……」という場合でも焦る必要はありません。

営業届を提出するタイミングでは食品衛生責任者の資格がなくても受理されます。

ただし、届出提出から1年以内に資格を取得しなければならないというルールがあるため、早めに講習日程をチェックしておいてください。

期限を過ぎると届出が無効になる可能性があるため、後回しにしないことが大切です。

受講料は約1万円から1万2,000円で一部地域はオンライン受講に対応

受講料は地域によって異なりますが、おおむね1万円〜1万2,000円が相場です。

たとえば東京都では約1万2,000円、兵庫県では約1万円といった具合に、数千円の差があります。

2026年現在、一部の自治体ではeラーニングによるオンライン受講にも対応しているため、会場に行けない方でも取得しやすくなっています。

📝 補足

受講スケジュールは各都道府県の食品衛生協会の公式サイトで確認できます。
人気の日程はすぐ埋まるため、販売を始めると決めたら早めに申し込んでおくのがおすすめです。

コーヒー豆の販売許可を取るための届出手順

資格の準備が整ったら、いよいよ営業届を出す段階です。

手続き自体はシンプルなので、順番に見ていきましょう。

届出手順の流れ
  • 保健所窓口かオンライン(食品衛生申請等システム)で届出できる
  • 届出で書く情報は屋号・住所・メールアドレス・食品衛生責任者名の4つ
  • 届出は手数料が無料で有効期限もない
  • 届出なしで販売すると50万円以下の罰金になる場合がある

保健所窓口かオンライン(食品衛生申請等システム)で届出できる

営業届の提出方法は大きく分けて2つあります。

管轄の保健所窓口に直接出向く方法と、厚生労働省の「食品衛生申請等システム」を使ってオンラインで申請する方法です。

  1. 1

    厚生労働省の「食品衛生申請等システム」にアクセスしアカウントを作成する

  2. 2

    「営業届」を選択し、必要事項を入力する

  3. 3

    食品衛生責任者の情報を入力する(未取得なら取得予定を選択)

  4. 4

    内容を確認して送信する

オンライン申請なら自宅から24時間いつでも手続きできるため、忙しい方に向いています。

届出で書く情報は屋号・住所・メールアドレス・食品衛生責任者名の4つ

営業届に記入する情報は意外と少なく、屋号・営業所の住所・メールアドレス・食品衛生責任者名の4つが基本です。

登記簿謄本や事業計画書のような書類は不要で、個人事業主でも手軽に提出できます。

オンライン申請の場合は画面の案内に従って入力するだけなので、迷うことはほとんどないでしょう。

なお、屋号はまだ決めていなくても個人名で届出することもできます。

届出は手数料が無料で有効期限もない

営業届で嬉しいのは、提出にかかる手数料が無料という点です。

さらに、一度届出を出せば有効期限がないため、更新手続きも発生しません。

飲食店営業許可のように数年ごとの更新費用がかかることもなく、ランニングコストはゼロになります。

コスト面のハードルが低いのは、副業でコーヒー豆販売を始めたい方にとって大きなメリットでしょう。

届出なしで販売すると50万円以下の罰金になる場合がある

「知らなかった」では済まされないのが届出の義務です。

食品衛生法に基づき、営業届を出さずに販売を続けた場合は50万円以下の罰金が科されるケースがあります。

実際にSNSやフリマアプリで「届出なし」のまま販売して行政指導を受けたケースも報告されています。

販売を始める前に必ず届出を済ませてからスタートしてください。

届出を怠った場合のリスク
  • 50万円以下の罰金
  • 保健所からの行政指導
  • 販売停止命令

コーヒー豆の販売許可で守るべき食品表示ラベルの書き方

コーヒー豆を販売する際、商品パッケージには食品表示法に基づく表示義務があり、所定のラベルを貼り付けなければなりません。

表示内容に不備があると法律違反になるため、正しい書き方をしっかり押さえておいてください。

食品表示ラベルのルール
  • ラベルに書くべき8つの項目を一覧で確認する
  • 名称は「レギュラーコーヒー(豆)」のように記載する
  • 賞味期限の目安は焙煎日から1〜2ヶ月が一般的
  • ブレンド名を付けるなら該当豆を30%以上配合する

ラベルに書くべき8つの項目を一覧で確認する

コーヒー豆の食品表示ラベルに記載が必要な項目は、全日本コーヒー公正取引協議会の公正競争規約に基づいて以下の8つです。

# 項目 記載例
1 名称 レギュラーコーヒー(豆)
2 原材料名 コーヒー豆(生豆生産国名:ブラジル、コロンビア)
3 内容量 200g
4 賞味期限 2026年6月30日
5 保存方法 直射日光・高温多湿を避けて保存
6 使用上の注意 開封後はお早めにお召し上がりください
7 製造者(または販売者) 株式会社○○ 東京都○○区…
8 挽き方の表示(粉の場合) 中細挽き

豆のまま販売する場合は8番目の「挽き方」は不要ですが、粉として販売するなら必ず記載してください。

名称は「レギュラーコーヒー(豆)」のように記載する

名称欄には「コーヒー」とだけ書くのではなく、「レギュラーコーヒー(豆)」のように規約に沿った正式名称を使いましょう。

粉で販売するなら「レギュラーコーヒー(粉)」と記載します。

「自家焙煎スペシャルブレンド」のような独自の商品名はパッケージ表面に記載するのは構いませんが、裏面の食品表示欄の名称には使えない点に注意が必要です。

賞味期限の目安は焙煎日から1〜2ヶ月が一般的

コーヒー豆の賞味期限は法律で一律に定められているわけではなく、製造者が自ら設定するものです。

自家焙煎の場合、風味がもっとも良い状態で飲めるのは焙煎日から約2週間〜1ヶ月で、賞味期限としては1〜2ヶ月に設定するのが一般的です。

包装方法(脱酸素剤の有無や密封度合い)によっても変わるため、迷ったら管轄の保健所に相談してみてください。

期限を長くしすぎると品質の劣化した豆を届けてしまうリスクにもなるため、設定は慎重に行ってください。

ブレンド名を付けるなら該当豆を30%以上配合する

ブレンドに産地名や銘柄名を冠する場合は、全日本コーヒー公正取引協議会の配合ルールを守る必要があります。

全日本コーヒー公正取引協議会の規約では、特定の銘柄名を使ったブレンドには該当する豆を30%以上配合しなければならないと定めています。

たとえば「コロンビアブレンド」と名付けるなら、ブレンド全体の30%以上をコロンビア産の豆で構成する必要があります。

規約に違反すると不当表示として指導の対象となるため、ブレンド比率は記録しておくと安心です。

編集部

編集部でBASEに出品したときは、ラベルのテンプレートを1種類作っておいて、焙煎日と賞味期限だけ都度書き換える運用にしていました。
一度テンプレートを整えてしまえば、そこまで手間はかかりません。

コーヒー豆の販売許可とあわせて対応するHACCP衛生管理

2021年6月の法改正により、すべての食品等事業者にHACCPに沿った衛生管理の義務が課されています。

「HACCPは難しそう」と不安に思う方もいるでしょうが、小規模事業者向けの簡易版が用意されています。

順を追って見ていきます。

HACCPへの対応方法
  • 小規模事業者は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」で対応できる
  • 全日本コーヒー協会の手引書に沿って計画を作る
  • 衛生管理計画と作業記録の作成・保存が必要になる

小規模事業者は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」で対応できる

2021年の改正食品衛生法では、HACCPを大規模向けと小規模向けの2つのレベルに分けています。

大企業向けの「HACCPに基づく衛生管理」と、小規模事業者向けの「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」です。

個人でコーヒー豆を販売する場合、ほぼすべてのケースで後者の簡易版が適用されます。

簡易版では厳密な危害分析や重要管理点の設定は不要で、業種別の手引書に従って衛生管理計画を作成すれば対応できます。

全日本コーヒー協会の手引書に沿って計画を作る

衛生管理計画を一から自力で作成する必要はありません。

全日本コーヒー協会が公開している「コーヒー製造業向けの衛生管理の手引書」を参照すれば、ひな型に沿って書くことができます。

手引書はPDFで無料配布されており、記載すべき項目や管理ポイントが具体的に示されています。

厚生労働省のHACCPのページからもダウンロードできます。

保健所の担当者もこの手引書に沿って指導してくれます。

わからない点は問い合わせてみてください。

コラム

手引書は厚生労働省のウェブサイトにも掲載されています。
「HACCP 手引書 コーヒー」で検索すると該当ページにたどり着けるはずです。

衛生管理計画と作業記録の作成・保存が必要になる

衛生管理計画を作ったら、日々の作業記録(衛生チェックシート)も作成・保存する義務があります。

記録する内容は、たとえば「作業開始前の手洗い」「焙煎機の清掃」「原料ロットの記録」といった項目です。

記録用紙のテンプレートは手引書の付録にも載っています。

印刷して毎日チェックを入れていく運用で問題ありません。

保健所の巡回指導で見せるよう言われるケースがあるため、最低でも1年分は保管しておいてください。

コーヒー豆の販売許可を取ったら揃える設備と機材

届出とHACCPの準備が終わったら、焙煎と包装に使う道具をそろえる番です。

少量販売であれば手頃な道具で始められるので、それぞれ見ていきます。

必要な設備と機材
  • 焙煎機は手網タイプから業務用まで予算に合わせて選べる
  • 排煙対策は自宅焙煎で最初にクリアすべき課題
  • 計量器・シーラー・脱酸素剤などパッケージ周辺の準備物

焙煎機は手網タイプから業務用まで予算に合わせて選べる

焙煎機は価格帯の幅が広く、予算に合わせて段階的にステップアップできます。

焙煎機の種類 価格帯 1回の焙煎量 おすすめの人
手網焙煎器 1,000〜3,000円 約50〜100g まずは試してみたい初心者
手回し焙煎機 5,000〜1万5,000円 約100〜200g 少量販売をコツコツ続けたい方
電動サンプルロースター 3万〜10万円 約200〜500g 本格的に販売を始めたい方
業務用焙煎機(1〜3kg釜) 30万〜150万円 1〜3kg 本業として事業化を目指す方

最初は手網や手回し式で焙煎の感覚を掴み、注文が増えてきたら電動ロースターへ切り替えるというステップが無理のない始め方でしょう。

排煙対策は自宅焙煎で最初にクリアすべき課題

焙煎時にはチャフ(薄皮)が飛び散り、かなりの量の煙が出ます。

集合住宅の場合は近隣トラブルの原因になりかねないため、排煙対策は最優先で考えるべき課題です。

換気扇の前で焙煎する、ベランダに排煙ダクトを引く、ガレージや物置を焙煎スペースにするなど、住環境に合わせた方法を検討してみてください。

手網焙煎であればキッチンの換気扇の下で十分に対応できますが、量が増えるほど煙の処理は本格的な設備が必要になります。

計量器・シーラー・脱酸素剤などパッケージ周辺の準備物

焙煎した豆を商品として売るには、計量・包装のための道具も一式揃えなければなりません。

  1. 1

    デジタルスケール(0.1g単位で計量できるもの)で正確に計量する

  2. 2

    アルミ蒸着のコーヒー袋(バルブ付き推奨)に豆を詰める

  3. 3

    脱酸素剤をパッケージ内に入れて酸化を防ぐ

  4. 4

    ヒートシーラーで袋の口を密封する

  5. 5

    食品表示ラベルを貼り付ける

バルブ付きのコーヒー袋は焙煎豆が放出するCO2ガスを逃がしつつ外気の侵入を防ぐ構造で、品質保持の要になります。

袋やシーラーはAmazonやモノタロウなどで手軽に購入でき、初期費用は1万円前後で一通り揃います。

コーヒー豆をネットで販売する許可と法律上のルール

インターネットでコーヒー豆を販売する場合、営業届とは別に守らなければならない法律があります。

知らずに違反すると行政指導やペナルティを受ける恐れがあるため、主要なルールを見ていきましょう。

ネット販売の法律ルール
  • 特定商取引法に基づく表記を必ずショップに掲載する
  • 景品表示法に違反しないための商品説明の書き方

特定商取引法に基づく表記を必ずショップに掲載する

ネットショップで商品を販売する場合、「特定商取引法に基づく表記」のページをショップ内に設置する義務があります。

表記が必要な項目は以下のとおりです。

項目 記載内容の例
販売業者名 個人名またはショップ名
所在地 住所(BASEでは非公開設定も可能)
電話番号 連絡先の電話番号
メールアドレス 問い合わせ用のメールアドレス
販売価格 商品ページに記載
送料 全国一律○○円 or 地域別に記載
返品・交換 返品条件(食品のため原則不可等)
支払い方法 クレジットカード、コンビニ払い等
引き渡し時期 注文から○営業日以内に発送

BASEやSTORESには入力フォームが用意されており、案内に沿って埋めていけば自然と完成するはずです。

景品表示法に違反しないための商品説明の書き方

商品ページに書く説明文にも法的なルールがあります。

景品表示法では、実際より著しく優良であると消費者に誤認させる表示(優良誤認表示)や、著しくお得に見せかける表示(有利誤認表示)が禁止されています。

たとえば、科学的根拠なく「ダイエット効果がある」と書いたり、通常価格を不当に高く設定して「50%OFF」と見せかけたりするケースが該当します。

商品説明は事実に基づいた内容だけを書き、根拠のない効能はうたわないようにしてください。

景品表示法で禁止される表現の例
  • 「飲むだけで痩せるコーヒー豆」(優良誤認)
  • 通常価格を吊り上げた二重価格表示(有利誤認)
  • 「日本一おいしいコーヒー豆」等の根拠のない最上級表現

コーヒー豆のネット販売許可後のプラットフォーム選び

法律面の整理ができたら、次はどのプラットフォームでショップを開くかを決める段階です。

それぞれ手数料や特徴が異なるため、自分の販売スタイルに合ったサービスを選びましょう。

プラットフォーム選びのポイント
  • BASE・STORES・メルカリShopsの特徴と手数料を比較する
  • 編集部が実際にBASEでコーヒー豆ショップを開設してみた流れ

BASE・STORES・メルカリShopsの特徴と手数料を比較する

個人がコーヒー豆をネットで販売するなら、初期費用なしで始められるプラットフォームが便利です。

サービス 初期費用 月額費用 決済手数料 特徴
BASE 無料 無料(フリープラン) 3.6%+40円(+サービス利用料 3%) テンプレートが豊富で初心者向き
STORES 無料 無料(フリープラン) 5.5% シンプルなUIで操作しやすい
メルカリShops 無料 無料 10% メルカリ利用者への露出が高い

手数料だけを見るとSTORESが低く、集客力ではメルカリShopsに強みがあります。

どのサービスも登録は無料のため、まずは試してみて使いやすいと感じたものに絞るのも良い方法です。

編集部が実際にBASEでコーヒー豆ショップを開設してみた流れ

編集部では2025年にBASEのフリープランでコーヒー豆のテスト販売をしてみました。

  1. 1

    BASEのアカウントを作成し、ショップ名とURLを決める(約5分)

  2. 2

    特定商取引法に基づく表記を入力する(約10分)

  3. 3

    商品写真を撮影し、商品ページを作成する(約30分)

  4. 4

    決済方法と送料を設定する(約5分)

  5. 5

    ショップデザインを選んで公開する(約10分)

アカウント作成からショップ公開まで約1時間で完了し、翌日には初めてのお客さまから注文が入って驚いた記憶があります。

BASEには商品画像に装飾ラベルを貼れる「ラベル App」もあり、新商品やセール品を目立たせたいときに便利でした。

編集部

BASEで出品して最初に気付いたのは、商品写真のクオリティが売上に直結するということでした。
スマホでも良いので、自然光の下でパッケージを撮影すると雰囲気がぐっと良くなります。

コーヒー豆の販売許可と副業の開業届・確定申告

副業としてコーヒー豆販売を始める場合、保健所への営業届とは別に税務上の手続きも出てきます。

開業届と確定申告のポイントを押さえておいてください。

副業で押さえるべき税務手続き
  • 税務署への開業届は事業開始から1ヶ月以内に提出する
  • 青色申告承認申請書は開業日から2ヶ月以内に届け出る
  • 副業の年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要になる

税務署への開業届は事業開始から1ヶ月以内に提出する

個人事業主として事業を始める場合、所得税法第229条により、事業を開始した日から1ヶ月以内に税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出する必要があります。

届出書は国税庁の開業届出書ページからダウンロードできます。

提出が遅れても罰則はありませんが、開業届を出しておくことで屋号での銀行口座開設や青色申告の利用が可能になります。

freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトからオンラインで作成・提出することもでき、手続きは10分程度で終わるでしょう。

青色申告承認申請書は開業日から2ヶ月以内に届け出る

青色申告で最大65万円の控除を受けたい場合は、開業届とあわせて「青色申告承認申請書」も提出しておく必要があります。

提出期限は開業日から2ヶ月以内(1月1日〜1月15日の開業なら3月15日まで)です。

期限を過ぎてしまうと、その年は白色申告になってしまい控除額が大きく下がります。

開業届と同時に提出するのがもっとも効率的で、忘れるリスクもなくなるのでおすすめです。

副業の年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要になる

会社員の方が副業でコーヒー豆を販売する場合、年間の副業所得(売上 − 経費)が20万円を超えると確定申告の義務が発生します。

ここでの注意点は「収入」ではなく「所得」で判断するということです。

仮に年間50万円の売上があっても、経費(生豆の仕入れ、袋代、送料、焙煎機の減価償却費など)を差し引いた所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要になります。

📝 補足

所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告は別途必要になる場合があります。
お住まいの市区町村のルールを確認してみてください。

コーヒー豆の販売許可後に利益を出す価格設定

コーヒー豆販売で安定した利益を出すには、原価構造をしっかり把握した上で価格を設定する必要があります。

「なんとなく」で値付けすると赤字になるリスクがあるため、数字に基づいて考えていきましょう。

価格設定の5つのポイント
  • 生豆の仕入れから販売価格までの原価構造を把握する
  • 焙煎すると重量は10〜20%減る「歩留まり」を計算に入れる
  • 送料・パッケージ代・プラットフォーム手数料を忘れず加算する
  • 100gあたり600〜1,200円が相場、差別化で高単価も狙える
  • 受注焙煎なら在庫リスクを抑えて始められる

生豆の仕入れから販売価格までの原価構造を把握する

コーヒー豆販売の原価は「生豆の仕入れ値」だけではありません。

仕入れ → 焙煎 → 計量 → 包装 → 発送までの全工程にかかる費用を合計して、はじめて正確な原価が見えてきます。

費目 目安
生豆の仕入れ 100gあたり約100〜300円
パッケージ・ラベル代 1袋あたり約50〜100円
梱包・送料 1件あたり約200〜500円
プラットフォーム手数料 売上の5.5〜10%

これらを合計した原価に自分の利益を上乗せしたものが販売価格になるのです。

焙煎すると重量は10〜20%減る「歩留まり」を計算に入れる

見落としがちなのが、焙煎による重量減少です。

コーヒー豆は焙煎すると水分が蒸発し、浅煎りで約10〜12%、中煎りで約13〜16%、深煎りで約17〜20%の重量が減ります。

たとえば1kgの生豆を深煎りにすると、出来上がりは約800〜830gになる計算です。

この「歩留まり」を考慮せずに原価計算をすると、実際の利益率が想定より低くなってしまうため、必ず焙煎後の重量で原価を割り出してください。

送料・パッケージ代・プラットフォーム手数料を忘れず加算する

初心者の方が赤字になりやすいのは、送料やパッケージ代を販売価格に反映し忘れるケースです。

特にネコポス(ヤマト運輸)やクリックポスト(日本郵便)を利用すれば送料を200〜400円程度に抑えられますが、それでも積み重なれば利益を圧迫します。

プラットフォーム手数料もBASEなら決済手数料+サービス利用料で合計6.6%+40円、メルカリShopsなら10%と決して小さくないため、価格設定の段階でこれらを全て織り込んでおくことが大切です。

100gあたり600〜1,200円が相場、差別化で高単価も狙える

2026年時点で、自家焙煎コーヒー豆のネット販売価格は100gあたり600〜1,200円が主なレンジになっています。

スペシャルティグレードの豆や希少品種(ゲイシャ種など)を扱う場合は、1,500〜3,000円の高単価帯でも購入する層が確実に存在します。

安売り競争に巻き込まれないためには、産地のストーリーや焙煎プロフィールといった「品質以外の付加価値」で差別化するのが有効です。

「なぜこの値段なのか」をお客さまが納得できるストーリーを用意しておくと、価格に対する抵抗感が薄まります。

受注焙煎なら在庫リスクを抑えて始められる

副業で始める方にとって、在庫を抱えるリスクは大きな悩みのひとつです。

そこでおすすめしたいのが「受注焙煎」というスタイルで、注文が入ってから焙煎を行う方式です。

生豆は焙煎豆に比べて保存期間がはるかに長い(適切に保管すれば1年以上)ため、生豆のまま在庫しておけばロスが出にくくなります。

「焙煎したての新鮮な豆をお届けします」という付加価値にもなるため、小規模販売では受注焙煎が最も効率的な運営方法でしょう。

コーヒー豆の販売許可後にリピーターを増やす3つの工夫

販売を始めたあと、安定した売上を作るにはリピーターの獲得が不可欠です。

少ない予算でも取り組める3つのポイントを見ていきます。

リピーターを増やす3つの工夫
  • 仕入れ先は「生豆本舗」「松屋コーヒー」など少量対応の問屋を選ぶ
  • ラベルデザインとパッケージで「また買いたい」を作る
  • SNSとサンクスカードで固定客を育てる

仕入れ先は「生豆本舗」「松屋コーヒー」など少量対応の問屋を選ぶ

良い豆を安定して仕入れられれば、リピーターづくりの土台が固まります。

個人で少量から仕入れるなら、「生豆本舗」や「松屋コーヒー」などの少量対応の問屋が使いやすいでしょう。

生豆本舗は100gから注文でき、松屋コーヒーは200gのお試しサイズを用意しているため、いくつかの豆を試してから本格的に仕入れ先を決められるのが便利です。

品質が安定しない仕入れ先を使い続けると、味のブレがリピート率に直結するため、信頼できる問屋を早めに見つけておくことをおすすめします。

ラベルデザインとパッケージで「また買いたい」を作る

味だけでなく、パッケージの見た目もリピート率に大きく影響します。

おしゃれなラベルやこだわりのパッケージデザインは、お客さまの手元に届いた瞬間に「特別感」を届けてくれるのです。

CanvaやAdobe Expressなどの無料デザインツールを使えば、初心者でもプロっぽいラベルを作れます。

パッケージの色味や質感に統一感を持たせると、ブランドとしての認知度も高まりやすくなるでしょう。

編集部

編集部で出品した際、クラフト紙のシンプルなパッケージにワンポイントのスタンプを押したところ、「かわいい!」というレビューが複数つきました。
手作り感のある温かみが個人販売の強みになります。

SNSとサンクスカードで固定客を育てる

SNSでの発信とサンクスカードの同封は、コストをかけずにリピーターを増やせる方法です。

Instagramでは焙煎の工程や豆の産地情報を投稿すると、「この人から買いたい」と思ってもらえるファンが少しずつ増えていきます。

商品と一緒に手書きのサンクスカードや、おすすめの淹れ方メモを同封するのも効果的です。

小さな心づかいが「また頼もう」という気持ちにつながり、口コミでの拡散にもつながっていくのです。

コーヒー豆の販売許可に関するよくある質問

コーヒー豆の販売許可について寄せられる疑問をまとめました。

始める前に気になりやすいポイントを確認しておいてください。

Q

焙煎の資格がなくてもコーヒー豆を販売できますか?

A

販売できます。コーヒーマイスターやバリスタライセンスなどは不要で、「食品衛生責任者」の資格と営業届だけで始められます。

Q

自宅のキッチンで焙煎して販売しても問題ありませんか?

A

自宅での焙煎を禁止する規定はありません。営業届と衛生管理を整えれば、自宅キッチンでの焙煎販売も可能です。煙や匂いによるご近所トラブルには十分気をつけてください。

Q

マルシェやイベントで対面販売するときも届出は必要ですか?

A

焙煎済みの豆を袋で売るだけなら、営業届の範囲で対応できます。その場でコーヒーを淹れて出す場合は、「臨時営業許可」が要るケースもあるため管轄保健所に聞いてみましょう。

Q

海外から輸入した生豆をそのまま販売する場合に届出は要りますか?

A

生豆の状態(焙煎・粉砕なし)で売るなら、営業届は不要です。ただし食品輸入届出や植物検疫は別途必要なので、税関や検疫所に確認してください。

Q

コーヒー豆の販売で営業許可が必要になるケースはどんなときですか?

A

カフェのようにドリンクを抽出して出す場合に営業許可が要ります。豆や粉を売るだけなら営業届で十分です。制度が別なので混同に注意しましょう。

Q

食品衛生責任者の講習はどこで受けられますか?

A

各都道府県の食品衛生協会が開く講習会で受講できます。東京都や大阪府の協会サイトに日程が載っており、eラーニング対応の地域もあります。

Q

営業届と営業許可の違いは何ですか?

A

営業届は書類を出すだけで完了し、施設検査なし・手数料なし・期限なしです。営業許可は施設検査が必要で、手数料と更新費がかかります。豆を売るなら届出、ドリンクを出すなら許可と覚えておいてください。

【まとめ】コーヒー豆の販売は届出と食品衛生責任者を押さえれば始められる

コーヒー豆の販売を始めるために必要な手続きは、「営業届の提出」と「食品衛生責任者の取得」の2つが柱です。

届出の手数料は無料で、食品衛生責任者も1日の講習で取得できるため、スタートのハードルは想像よりもずっと低いでしょう。

この記事のポイントまとめ
  • 焙煎・粉砕して売るなら営業届が必要、生豆のまま・パッケージ転売なら不要
  • 食品衛生責任者は約6時間・1万〜1万2,000円の講習で取得でき未取得でも届出は可能
  • 届出は保健所窓口かオンラインで提出、手数料無料・有効期限なし
  • 食品表示ラベルには名称・原材料名など8項目、ブレンド表記は30%ルールを遵守
  • ネット販売では特定商取引法と景品表示法を守りBASEやSTORESで手軽に開店できる
  • 副業なら開業届・青色申告・年間所得20万円超での確定申告も押さえておく

まずは管轄の保健所に連絡して、自分の販売スタイルで必要な手続きを確認してみてください。

一歩を踏み出せば、自分だけのコーヒーブランドが形になっていくはずです。

✍ この記事を書いた人

うちカフェマイスター編集部

おうちで手軽に楽しめるコーヒーの情報を発信中。豆選びや淹れ方、健康との付き合い方まで幅広くお届けします。

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