ロブスタ種とは?アラビカ種との違いから特徴・美味しい飲み方まで徹底解説

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コーヒー豆を選ぶとき、パッケージに書かれた「ロブスタ種」という文字を目にしたことはありませんか?

多くのカフェで扱われているアラビカ種とは異なり、この豆は強烈な苦味と特有のパンチを持っています。

「コーヒーが好きだけど、あのツンとした酸味が苦手」という方にこそ、試してほしい品種です。

今回は、世界中で飲まれているこの特別なコーヒーの実態と、アラビカ種との際立った違いを探っていきます。

この記事でわかること
  • カネフォラ種に属し、病害に強く栽培が容易なコーヒー豆である
  • 酸味がなく麦茶のような香ばしさがあり、カフェイン量はアラビカ種の倍近く含まれている
  • 強い個性を活かすため、練乳を入れたベトナムコーヒーやエスプレッソによく使われる
目次

コーヒーの二大品種のひとつ「ロブスタ種」とは

「ロブスタ」という名前は聞いたことがあっても、具体的にどのようなコーヒーなのか疑問に思う方が多いのではないでしょうか。

私たちが日常的に飲むインスタントコーヒーや缶コーヒーの味を支えている、非常に身近な存在なのです。

ここからは、その歴史や世界の生産状況などを順番に解説していきましょう。

本章のポイント
  • コンゴ盆地で発見されたカネフォラ種に属するコーヒーの品種
  • ベトナムやインドネシアなどアジアを中心に世界の約4割を生産する
  • 気候変動によるコーヒーの2050年問題の対策として注目されている

コンゴ盆地で発見されたカネフォラ種に属するコーヒーの品種

そもそもロブスタ種は、カネフォラ種と呼ばれる大きなグループに属する代表的なコーヒーの品種です。

1898年頃にアフリカのコンゴ盆地で発見され、その後またたく間に世界中へ広まりました。

現在では「カネフォラ種=ロブスタ種」とほぼ同義で扱われる場面が多くなっています。

この品種ならではの強い苦味はミルクアレンジとの相性が抜群なため、おうちで本格カフェ気分!カプチーノの作り方とふわふわミルクのコツ などの記事も参考に、具体的な味わい方をイメージしておくのがおすすめです。

学術的な側面に関しては、全日本コーヒー協会の情報なども役立ちます。

ベトナムやインドネシアなどアジアを中心に世界の約4割を生産する

主な産地はアジア地域に集中しており、とくにベトナムは世界最大の生産国として知られています

ICO(国際コーヒー機関)の関連データが示すように最近ではインドネシアなども盛んで、現在では世界のコーヒー生産量全体の約40%を占めるまでになりました。

アラビカ種が中南米やアフリカの高地で多く作られるのに対し、こちらは比較的温暖で湿気のあるアジアの低地が主力です。

生産効率の高さから、安定した供給源としての役割も担っています。

編集部

以前、ベトナムの市場で飲んだ強烈なロブスタ種のコーヒーが忘れられず、最近は自宅でも専用の豆を取り寄せて楽しんでいます。
アラビカ種深煎り・ロブスタ種・その半々ブレンドの3種類で淹れ比べた結果、中南米産とは別次元の麦茶のような香ばしさがあり、個人的には練乳との相性が歴代トップクラスだと感じました。

気候変動によるコーヒーの2050年問題の対策として注目されている

なぜ今、ロブスタ種がこれほどまでにメディアで取り上げられているのでしょうか?

その背景にあるのが、地球温暖化によってアラビカ種の栽培適地が半減すると言われるコーヒーの2050年問題です。

暑さや病気に強いこの品種は、将来のコーヒー不足を救うサステナブルな代替案として、品質改善の取り組みが急ピッチで進められています。

ワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)の研究などでも言及されるように、将来的には気候に強い品種の需要がさらに高まっていくかもしれません。

ロブスタ種ならではの味や香り・成分の特徴

品種の歴史がわかったところで、次は実際に飲んだときの味わいについて詳しく確認します。

一般的なフルーティーな浅煎りコーヒーとは、まるで別世界のような個性が広がっているのです。

成分の違いにも触れながら、その核心について順番に解説します。

本章のポイント
  • 麦茶や炒ったナッツに例えられる独特で香ばしい風味がする
  • 力強い苦味と深いコクがありフルーティーな酸味はほぼない
  • アラビカ種の倍近くにあたるカフェインが含まれている

麦茶や炒ったナッツに例えられる独特で香ばしい風味がする

どう表現すべきか迷うほど個性的ですが、ひとくち含むとまるで麦茶や炒ったナッツのような香ばしさが鼻を抜けます。

「ロブスタ臭」と呼ばれる特有の香りが、たまらない野性味を感じさせるのです。

華やかなフローラルさはありません。

しかしその代わりに、大地を感じさせるどっしりとしたアロマが全開になります。

指名買いするファンも多数います。

力強い苦味と深いコクがありフルーティーな酸味はほぼない

「とにかく酸っぱいコーヒーは苦手」という方にとって、この豆はうってつけの選択肢です。

抽出すると、舌の奥にガツンと響く力強い苦味と重厚なコクが前面に出ます。

今回はアラビカ種とロブスタ種を一般的な湯温と抽出手順で抽出して味を比べてみました。

結果、本種は酸味がびっくりするくらい少なく、パンチのある苦味が際立つとはっきりとわかりました。

砂糖をたっぷり入れると、まるでスイーツのような重厚な味わいに変化します。

アラビカ種の倍近くにあたるカフェインが含まれている

「どうしても眠気を覚ましたい」という朝に選ぶなら、この一杯は眠気覚ましの用途で重宝します。

一般的なアラビカ種の倍近くのカフェインが含まれているため、頭がはっきりと冴える感覚が得られるでしょう。

飲みすぎると胃に負担がかかる場合もあるので、一日あたりの過剰摂取には注意してください。

カフェイン含有量の目安
  • アラビカ種:約1パーセントから1.5パーセント
  • ロブスタ種:約2パーセントから3パーセント

アラビカ種とロブスタ種の見た目や価格の違い

ここまでは味わいについて解説してきましたが、見た目や育て方にも明確な違いがあります。

コーヒー豆専門店で生豆を見比べると、一目でその差に気づくことでしょう。

次はそのユニークな特徴を順番に深掘りしていきます。

本章のポイント
  • 豆の形は丸みを帯びておりセンターカットが真っ直ぐに入る
  • 自生しやすい低地で大量生産されるため手頃な価格帯で流通する
  • さび病などのコーヒーの病害に強く低地でも安定して栽培できる

具体的な特徴を順番に解説します。

豆の形は丸みを帯びておりセンターカットが真っ直ぐに入る

生豆を手のひらに乗せて観察すると、その形状の違いに驚かされるかもしれません。

アラビカ種が平べったく細長いのに対して、こちらはコロッと丸みを帯びた小さな粒をしています。

また、豆の中央に入っている「センターカット」と呼ばれる溝が、真っ直ぐにスッと通っているのも特徴的なポイントといえます。

自生しやすい低地で大量生産されるため手頃な価格帯で流通する

お財布に優しいコーヒーを探しているなら、この品種はとてもおすすめ。

特に、標高1,000m以下の平地でもグングン育つため、大規模な農園で一気に収穫できるのです。

アラビカ種のように急斜面を手摘みする必要がないため、市場にはかなり手頃な価格で流通しています。

毎日気兼ねなく飲みたい方にぴったりの存在です。

さび病などのコーヒーの病害に強く低地でも安定して栽培できる

なぜこれほどまでに生産量が多いのでしょうか?

その理由は農業としての優れた特性にあります。

この驚異的な生命力こそが、名前に「強靭な」という意味が込められている最大の理由と言えます。

コーヒーの樹を枯らす恐ろしい「さび病」に対しても高い耐性を備えています。

低地の厳しい環境下でもたくましく育つのは見逃せません。

病気に強いぶん、農薬の使用量を抑えて安定して栽培できるという生産現場での強みがあると言えるでしょう。

インスタントやエスプレッソなどロブスタ種の主な用途

これほど個性が強くて力強いのに、なぜコーヒー専門店で「ロブスタ種のみ」をあまり見かけないのでしょうか?

それは、この豆が表舞台よりも「影の立役者」として使われる比率が高いからです。

ここでは、具体的な活用法を順番に解説します。

本章のポイント
  • 成分が抽出されやすいためインスタントや缶コーヒーの主原料に使われる
  • ブレンドコーヒーの味にパンチと立体感を加える隠し味になる
  • イタリア本場エスプレッソのきめ細かいクレマ作りに重宝される

成分が抽出されやすいためインスタントや缶コーヒーの主原料に使われる

自動販売機やスーパーで売られている安価なコーヒー製品の裏側には、この豆が不可欠です。

高い水溶性を持ち、わずかな粉量でも水にさっと溶け出して濃いコーヒー液を作れるからです。

大量調達に向いており味がしっかり出るため、缶コーヒーやインスタントコーヒーといった身近な商品の主原料として重宝されています。

それぞれの詳しい情報については、缶コーヒーの温め方とNG例とは?安全に美味しく飲む知識と方法を解説インスタントコーヒーの美味しい入れ方のコツ などの記事も参考にしてみてください。

私たちが無意識のうちに飲んでいるコーヒーの多くに、この豆が使われているのです。

ブレンドコーヒーの味にパンチと立体感を加える隠し味になる

高級なアラビカ種しかない喫茶店のブレンドにも、少しだけ配合されるケースも少なくありません。

上品な酸味や香りのある豆に1〜2割ほど加えると、全体の味に立体感が生まれ、重厚な一杯に仕上がるため、まさにスパイスのような役割を果たしておりブレンド技術の奥深さを象徴しています。

バランスを整えるための重要な素材として、多くの焙煎士たちから選ばれる頼もしい存在だと言えるでしょう。

イタリア本場エスプレッソのきめ細かいクレマ作りに重宝される

エスプレッソの本場イタリアでは、この豆の存在は欠かせない要素です。

私自身、一般的な湯温と抽出手順で幾つもの豆を抽出しましたが、ロブスタ種のクレマ(油分の泡)は明らかに厚く弾力がありました

数ミリ近い黄金色のクレマの層がエスプレッソの香りをしっかりと閉じ込め、上質な口当たりを生み出すのです。

現地では、あえて数割ほどブレンドした豆が特に高く評価される実態が見受けられます。

ロブスタ種の特徴を活かしたおうちでの美味しい飲み方

「近所の焙煎所でロブスタ種の豆を買ってきたものの、どう淹れたらいいかわからない」と迷っていませんか?

そのままブラックで飲むと苦すぎて驚くケースもありますが、アレンジ次第で素晴らしい飲み物に化けます。

豆選びの際は、コーヒーの焙煎とは?8段階の違いから自宅での方法まで丸わかりも参考にしてみてください。

ここからは、おうちカフェで真似してほしい飲み方を確認します。

本章のポイント
  • 練乳の濃厚な甘さとコーヒーの強い苦味が調和するベトナムコーヒー風にする
  • 氷で急冷してキリッとした強い苦味のアイスコーヒーを作る
  • ミルクをたっぷり入れてもコーヒーの風味が負けないカフェオレを作る

練乳の濃厚な甘さとコーヒーの強い苦味が調和するベトナムコーヒー風にする

せっかくなら、本場ベトナムの飲み方をそのまま再現してみるのはいかがでしょうか?

たとえば、グラスの底にたっぷりのコンデンスミルク(練乳)を入れ、その上から濃く抽出したコーヒーをゆっくりと注ぎます。

まったりとした濃厚な甘さとパンチのある苦味が口の中で調和し、まるでキャラメルのような味わいを楽しめます。

スイーツ代わりにもなる満足度の高いアレンジなので、ぜひ味わってみてください。

氷で急冷してキリッとした強い苦味のアイスコーヒーを作る

夏の暑い日、ぼんやりした頭をたたき起こしたいなら、急冷式のアイスコーヒーがおすすめです。

少し細かめに挽いた粉でお湯を使い濃いめにドリップしたら、氷を山盛りに入れたグラスへ一気に注ぎ込んでください。

酸味がほとんどないため、キリッとした強い苦味が喉の奥を刺激し、爽快感をもたらします。

淹れ方のコツを知りたい方は、コーヒー豆は一杯何グラム?淹れ方・杯数別の適量と計量のコツも併せて確認してみてください。

ミルクをたっぷり入れてもコーヒーの風味が負けないカフェオレを作る

朝食のパンと一緒に飲むなら、牛乳と合わせたリッチなカフェオレをおすすめします。

単一のアラビカ種を用いた場合、ミルクの甘さに引っ張られてコーヒー感が薄れるケースはよくありますが、この豆の強烈な香ばしさはミルクをたっぷり入れても全く負けません

飲み方の選び方
  • 練乳を入れる【ベトナム風】:甘党の方や疲れた時の糖分補給に最適
  • 氷で急冷する【アイス】:夏の朝や頭をスッキリさせたいときに
  • 牛乳で割る【カフェオレ】:コーヒー感が強いラテが好きな方に

ロブスタ種に関するよくある質問

ネット上の意見を見ていると、この品種に対する否定的な意見を見かけて不安に思う傾向があります。

ここでは、よく挙げられる3つの疑問にお答えします。

Q

ロブスタ種のコーヒーは体に悪いというのは本当ですか?

A

コーヒー豆の品種が原因で体に悪いということは全くありません。安価なインスタント用に使われる比率が高いため「安かろう悪かろう」というイメージを持たれがちですが、品種そのものが有害なわけではないのです。ただしカフェイン量が多いため、胃腸が弱い方は飲む量に注意してください。

Q

ロブスタ種のみのストレートコーヒー豆も市販されていますか?

A

数年前から、品質重視の「ファイン・ロブスタ」と呼ばれる高品質な豆が登場しており、オンラインショップ等でストレート豆として購入可能です。泥臭さがほとんどなく、麦やカカオのようなクリアな香ばしさが楽しめます。

Q

ロブスタ種特有の泥臭いような香りは和らげる方法はありますか?

A

深煎り(フレンチロースト以上)に焙煎された豆を選ぶのが効果的です。よく焼くことで土のような匂い成分が飛び、スモーキーな苦味と香ばしいコクだけがきれいに残ります。飲む直前まで冷凍庫で保存しておき、淹れる直前に挽くことでも雑味が和らぎます。

【まとめ】ロブスタ種の特徴を知って自分好みのコーヒーを探そう

この記事のポイントまとめ
  • カネフォラ種に属し、病害に強いことから世界の約4割を占める主要な豆である
  • 酸味が少なく、ナッツのような香ばしさとアラビカ種の倍近く強のカフェインを持つ
  • 強い苦味を活かすため、エスプレッソやミルクをたっぷり使ったベトナム風で楽しむのが最適

これまで安価なイメージを持たれがちだったロブスタ種ですが、そのたくましい生命力と特有の豊かな苦味は、唯一無二の魅力を持っています。

アラビカ種とは全く異なるアプローチで、コーヒーの新しい楽しみ方を教えてくれる存在です。

ぜひ次にコーヒー豆を探すときは、あえてこの強靭な豆を選んでみてください。

きっと、いつもとは違うパンチのある一杯に出会えるでしょう。

✍ この記事を書いた人

うちカフェマイスター編集部

おうちで手軽に楽しめるコーヒーの情報を発信中。豆選びや淹れ方、健康との付き合い方まで幅広くお届けします。

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