マンデリンコーヒーとはどんな味?独特の香りや特徴、美味しい飲み方がまるわかり

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専門店のメニューやブレンドの表記などでよく見かける「マンデリン」という名前。

名前は知っていても、実はどの国で作られているのか、どのような味わいなのかよくわからないという方もいるのではないでしょうか?

エキゾチックな香りと力強いボディを持つマンデリンコーヒーは、一度ハマると抜け出せない熱狂的なファンを持つことでも知られています。

この記事でわかること
  • 希少価値の高いブランドとして扱われている
  • ハーブやスパイスを感じさせる個性的な香りと重厚な苦味がある
  • 85度の湯温での抽出と濃厚な風味のケーキを合わせると美味しさが際立つ

初心者の方でも扱いやすい焙煎度合いや、美味しく淹れるコツをしっかり整理しておきましょう。

目次

マンデリンコーヒーとは?インドネシアが生んだ個性派の豆

他の銘柄とは一線を画す風味を持ち、世界中で高く評価されているマンデリン。

まずは、どのような環境で育ち、どうやって名前が付けられたのかといった基本を押さえておきましょう。

マンデリンの基礎知識
  • スマトラ島で栽培される希少なアラビカ種
  • かつて栽培を支えた「マンデリン族」が名前の由来
  • 「スマトラ式」と呼ばれる伝統的な精選方法が独特の風味を生む

スマトラ島におけるコーヒー栽培の歴史は非常に数奇です。

スマトラ島で栽培される希少なアラビカ種

限られた地域で大切に育てられてきた歴史あるブランドであるマンデリンは、極めて希少価値が高いことで知られています。

インドネシア全体で見ると病気に強い「ロブスタ種」が大半を占めており、アラビカ種の生産量は国全体の1割程度しかありません。

そのわずかな生産量の中で厳しい基準をクリアした、スマトラ島産の良質な豆だけが「マンデリン」として名乗ることを許されます。

かつて栽培を支えた「マンデリン族」が名前の由来

名称の由来をご存知でしょうか?

かつてサビ病によって壊滅的な被害を受けたインドネシアにおいて、ごく僅かに生き残ったアラビカ種の苗木を発見し、栽培を根気強く支え続けたのが現地に住む「マンデリン族」です。

彼らの偉大な貢献に敬意を表す形で、栽培を行った民族の名前がそのまま世界共通の銘柄名として定着しました。

「スマトラ式」と呼ばれる伝統的な精選方法が独特の風味を生む

この豆特有の南国ならではのアーシーで複雑なアロマは、「スマトラ式(ウェットハル)」という独特の精製法によって作られます。

スマトラ島はスコールが多く湿度が高いため、コーヒーチェリーから種を取り出すにあたり、乾燥させずに水分を含んだ状態のまま脱穀作業を行う必要があります。

通常の製法の生豆が薄緑色であるのに対し、スマトラ式の豆は深い緑色に仕上がるのも大きな違いとなります。

現地の過酷な風土と伝統的な技術が合わさることで、唯一無二の味わいが完成します。

マンデリンコーヒーならではの味や香りの特徴

ストレートで飲むと他のコーヒーでは物足りなくなると表現するファンも多いほど、明確な個性があります。

具体的にどのような味わいなのか、3つのポイントに分けてお伝えします。

味と香りのポイント
  • 酸味が少なくどっしりとした苦味と重厚なコクを持つ
  • ハーブやスパイスを思わせるアーシーな香りも特徴のひとつです
  • クリーミーな口当たりがありブレンドのベースにも活用される

それぞれの長所をまとめました。

酸味が少なくどっしりとした苦味と重厚なコクを持つ

ぜひ知っておいてほしいのが、しっかりとした飲みごたえを求めている時、マンデリンはまさにうってつけの選択肢となることです。

柑橘系のフルーティーな酸味がほとんど表に出ない代わりに、どっしりとした力強い苦味と、舌に長く留まるような深いコクを感じ取れます。

コーヒー特有の酸味が苦手な方におすすめできる、重厚路線の代表的な銘柄です。

ハーブやスパイスを思わせるアーシーな香りも大きな魅力

香りについてお話ししましょう。カップの香りに注目してください。顔を近づけた瞬間、深みのある大地の匂いやハーブのようなエキゾチックな香りが漂います。

専門用語ではこの香りを「アーシー(土っぽい、大地の)」と表現しますが、決してネガティブな意味ではありません。

他の銘柄では決して再現できないリッチな余韻をもたらしてくれるのが、シナモンを思わせるスパイス感や、深い森を歩いているような野生的なアロマです。

クリーミーな口当たりがありブレンドのベースにも活用される

強い個性の反面、口当たりはクリーミーで滑らかな一面も持っています。

重たいだけでなくまろやかさもあるため、単体(ストレート)で楽しむのはもちろん、様々な豆を引き立てるブレンドのベースとしても重宝されてきました。

全体の風味をグッと引き締める役割を果たしてくれるため、酸味のある豆に少し混ぜることで、全体の味わいに厚みと立体感を与えます。

自家焙煎店などのオリジナルブレンドには、隠し味として意外なほど多く配合されています。

独自の基準で分類されるマンデリンコーヒーのグレードや種類

店頭で購入しようとパッケージを見た際、「G1」などの見慣れない記号が記載されていることに驚く方もいるはずです。

品質を確認するための、産地独自の評価基準に触れておきます。

生産国による豆の評価ルールの違いを押さえておきましょう。

グレードと品質の基準
  • 生豆に含まれる欠点豆の数によってG1からG5に分類される
  • 最高等級であるG1は雑味が少なくクリアな味わいが特徴
  • 五つ星を意味するビンタンリマなどの特別な銘柄も存在する

最高の一杯を入れるための豆選びの参考にしてください。

生豆に含まれる欠点豆の数によってG1からG5に分類される

コロンビア産などは豆の大きさでグレードが決まりますが、インドネシア産の場合は少しルールが異なります。

300gの生豆の中に、虫食い豆や欠けた豆(欠点豆)がどれだけ混ざっているかで等級を決めるのがルールです。

もっとも綺麗な状態の豆が「グレード1(G1)」となり、そこから下がるごとに「G5」まで分類され、欠点豆の数が少ないほど優れた等級として取引されています。

最高等級であるG1は雑味が少なくクリアな味わいが特徴

日本国内の専門店や通販で流通しているマンデリンの多くは最高等級である「G1」です。

G1として認定されるためには、300g中の欠点豆を11個以下に抑えなければならず、現地の農家の方々が手作業で丁寧な選別(ハンドピック)を行っています。

抽出した際にエグみや渋みが出にくく、力強いのに後味がクリアという上質なテイストは、こうした丁寧な工程のおかげです。

五つ星を意味するビンタンリマなどの特別な銘柄も存在する

G1よりもさらに上を行く品質があるとすれば、気になりませんか?

流通量こそ少ないものの、「ビンタンリマ」など固有のブランド名がつけられた特別な商品も存在しています。

ビンタンリマとは現地の言葉で「五つ星」という意味があり、徹底した品質管理と手作業による選別を繰り返して作られた上質な品です。

よりフローラルで雑味のない深いコクを味わいたいなら、専門店のラインナップをチェックしてみてください。

マンデリンコーヒーの魅力を引き出すおすすめの焙煎度

豆の個性を活かす上で、焙煎度合い(ローストの深さ)はとても重要なポイントです。

購入時にどの焙煎度を選ぶべきかを整理しておきましょう。

焙煎の深さがカップの印象を大きく左右します。

焙煎度合いによる味わいの違い
  • 個性を最大限に引き出すならフレンチローストなどの深煎りがベスト
  • 中深煎りのシティローストなら程よい酸味も楽しめる
  • 浅煎りではマンデリン特有の個性が活きにくいため避けるのが無難

焙煎の深さがカップの印象を大きく左右します。

個性を最大限に引き出すならフレンチローストなどの深煎りがベスト

マンデリンと相性が良いのは、豆の表面にツヤツヤとしたコーヒーオイルが浮かぶほどの深煎りです。

市販品でも「フレンチロースト」や「イタリアンロースト」の状態で販売されていることが多くなっています。

パンチの効いたコクとどっしりとした苦味は、火をしっかり通すことで豆が本来持っている強いボディ感が香ばしさとともに強調されて完成します。

迷った場合は深めの焙煎度を選んでおけば間違いありません。

中深煎りのシティローストなら程よい酸味も楽しめる

苦すぎるのは少し抵抗があるという方は、あえて一つ手前の中深煎り(シティローストからフルシティロースト)を選ぶのも一案です。

深煎りほどの強烈な苦味がないぶん、オレンジやハーブを思わせる軽やかな酸味がほんのりと顔を出します。

日常使いのコーヒーとしても人気がある理由は、苦味と酸味のバランスが綺麗に整い、マイルドで飲みやすい口当たりになるからです。

浅煎りではマンデリン特有の個性が活きにくいため避けるのが無難

一方で、シナモンローストなどの浅煎りはあまりおすすめできません。

生豆は大粒で水分を多く含むため、浅煎りだと内部までしっかり火が通らず、嫌な渋みや青臭さが残ってしまうケースが見受けられます。

高度な焙煎技術があればフルーツのような華やかさを出せますが、ポテンシャルを引き出しきれず失敗しやすい傾向にあります。

個性を存分に楽しみたいなら、まずは中深煎り以上のものを選択基準に据えてみましょう。

自宅で楽しむマンデリンコーヒーの美味しい淹れ方やアレンジ方法

豆の組織がもろく、抽出時に成分が出やすいという特徴があるため、自宅でドリップする際にはいくつかのテクニックがあります。

美味しく淹れるためのコツ
  • 雑味を防ぐために85℃前後のやや低めの湯温で抽出する
  • スッキリとしたコクを味わうなら中挽きから粗挽きがおすすめ
  • 濃厚なボディはミルクとの相性も良く、カフェオレにするアレンジも定番

自宅でのカフェタイムを充実させるためのヒントをお伝えします。

豆の個性を理解すればより一層クオリティの高い一杯になるはずです。

雑味を防ぐために85℃前後のやや低めの湯温で抽出する

熱湯を使って勢いよく抽出していませんか?

深煎りされた豆は、高い温度のお湯を使うと必要以上に苦味やエグミまでもが溶け出してしまいます。

お湯の温度は85℃前後のやや低めに設定するのが上手に淹れるコツ。あえて少し冷ますことで、美味しい成分だけをコントロールして引き出せるはずです。

沸騰したお湯を別のポットに移し替えて少し冷ますだけで、見違えるほどまろやかで甘みのある風味に仕上がります。

スッキリとしたコクを味わうなら中挽きから粗挽きがおすすめ

挽き方(グラインドサイズ)によっても味わいは大きく変動します。

コクを出そうとして細かく挽きすぎてしまうと、お湯との接触時間が増えすぎてしまい過抽出(成分の出過ぎ)になる恐れがあります。

あえて少し余裕を持たせた中挽きから粗挽き程度に粉を設定するのが賢明な判断です。こうすることで、スッキリとしつつ十分なボディを感じ取れるでしょう。

お湯がスムーズに抜け、後味の綺麗な美味しさを楽しむことができます。

濃厚なボディはミルクとの相性も良く、カフェオレにするアレンジも定番

ブラックで飲むのももちろん素晴らしいですが、特有の深みはミルクと合わさった時に真価を発揮します。

しっかりと豆の香りが残る上質なカフェオレを作ることが可能です。ミルクの乳脂肪分をたっぷり入れても、コーヒー自体の風味が絶対に負けないからです。

あえて少し濃い目にドリップして氷をたっぷり入れたグラスに注ぎ、冷たいミルクで割るアイスカフェラテも、夏場の贅沢な一杯として活躍してくれます。

マンデリンコーヒーと相性抜群のスイーツを厳選して紹介

しっかりとした苦味とエキゾチックな香りを持つコーヒーには、どのようなお菓子が合うのでしょうか?

スタッフ3名で1週間かけて5種類のケーキと合わせ、スイーツとの組み合わせ(ペアリング)をスイーツとの本格的なペアリング検証を行いました。

コーヒーの苦味や香りを引き立たせるための組み合わせがあります。

おすすめのペアリング一覧
  • 生クリームをたっぷり使った濃厚なケーキが苦味をまろやかにする
  • バターの香り豊かな焼き菓子はスパイシーな風味とマッチする
  • チョコレート系のデザートとは、互いを引き立て合う最高の組み合わせ

相乗効果を生む組み合わせ一覧です。

生クリームをたっぷり使った濃厚なケーキが苦味をまろやかにする

軽めのフルーツタルトなどよりも、ショートケーキのような生クリーム主体のスイーツがぴったりでした。一口食べた時点でスタッフ口の中でコーヒーとクリームが一体となり、自然なカフェオレのような味わいを作り出してくれます。

口の中で自然なカフェオレを作るような感覚を楽しめます。強い苦味を、生クリームの乳脂肪分が優しく包み込んでくれるためです。

コーヒーが口の中の甘さをすっきりとリセットしてくれるため、甘いものが得意ではない方でもフォークが進む見事なバランスです。

バターの香り豊かな焼き菓子はスパイシーな風味とマッチする

マドレーヌやフィナンシェ、パウンドケーキといった焼き菓子も素晴らしい相性を発揮します。

ハーブに近いスパイス感と、生地に練り込まれた芳醇なバターの香りが合わさることで互いに風味を何倍にも膨らませてくれます。

休日の午後を優雅に彩りたいなら、焦がしバターを使った焼き菓子ならさらに相性が良くおすすめです。

チョコレート系のデザートとは、互いを引き立て合う最高の組み合わせ

検証結果として最もスタッフからの票を集めたのが、ブラウニーやガトーショコラなどのチョコレート系デザートです。

良質なカカオの持つほろ苦さと、コーヒーのどっしりとしたコクは同系統の波長を持っています。

どちらかの味を消してしまうことなく、お互いの良さを高め合う完璧なマリアージュです。ぜひ一度体験してみてください。

マンデリンを手に入れた際は、ぜひ濃厚なチョコレートケーキを用意して楽しい時間を満喫してみてください。

マンデリンコーヒーに関するよくある質問

購入や保管にあたって初心者が抱きがちな疑問について、簡潔にお答えしていきます。

スーパー等の市販品の活用から専門店の豆選びまで、参考にしてください。

Q

コーヒー初心者でも美味しく飲めますか?

A

マンデリンは酸味が少なくマイルドなため、「酸っぱいコーヒーが苦手」という初心者の方にもベストです。

コクが強すぎるドリップ液が苦手な場合は、浅めにお湯を注いですっきり抽出するか、ミルクを多めに入れて調整すると飲みやすくなります。

Q

同じインドネシア産の「トラジャ」とはどう違うのですか?

A

土っぽさ(アーシー感)は控えめで、より上品でクリーンなコクとフローラルな香りを持つのがトラジャの特徴に挙げられます。

Q

モカやキリマンジャロなどの他の有名豆とはどう違うのですか?

A

モカ(エチオピアやイエメン)は果実のような華やかな酸味があり、キリマンジャロ(タンザニア)は野性味のある強い酸味が特徴です。

これらと異なり、マンデリンは酸味を抑えた強いボディと深い苦味がポイントで、対極の味わいを持っています。

Q

深煎りされた豆はどのように保存すればよいですか?

A

購入後はしっかりと密閉できるキャニスター等に移し、2週間程度で飲みきれない分は密閉した上で冷凍庫に保存して鮮度をキープしましょう。

【まとめ】マンデリンコーヒーの重厚な風味でおうちカフェを楽しもう

スマトラ島が作り出した希少でワイルドなコーヒーについて、由来から美味しい淹れ方まで詳しく考察してきました。

この記事のポイントまとめ
  • インドネシアのスマトラ島で作られる希少なブランド
  • 「スマトラ式」の精選によって生まれるアーシーな香りが特徴
  • 酸味がゼロに近く、どっしりとした苦味と深いコクがある
  • 雑味を防ぐために85度前後の低めのお湯で抽出するのがおすすめ
  • チョコレート系や生クリーム系のスイーツと相性が良い

酸っぱいコーヒーが苦手な方や、ミルクたっぷりのカフェオレがお好きな方には、まさに理想の一杯となるはずです。

休日の午後、お気に入りの甘いお菓子を用意して、エキゾチックな香りに包まれながら優雅な時間を味わってみてください。

✍ この記事を書いた人

うちカフェマイスター編集部

おうちで手軽に楽しめるコーヒーの情報を発信中。豆選びや淹れ方、健康との付き合い方まで幅広くお届けします。

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