休日の夜や、仕事終わりのリラックスタイムに、いつもとは違う特別なカフェ気分を味わいたいと思ったことはありませんか?
使うお酒の種類や抽出器具の選び方を少し工夫するだけで、本格的な味わいを現出できます。
特別な技術がなくても、手近にある道具を活用して誰でも手軽に挑戦できる点も嬉しいポイントと言えます。
全日本コーヒー協会でも言及されるように、コーヒーの深い苦味とアルコールの芳醇な香りが混ざり合うエスプレッソカクテルは、自宅のカフェタイムを一気に格上げしてくれます。
- ウォッカを加えると豆の個性が際立ち、ダークラムなら芳醇な香りが増す
- 専用マシンの代わりにマキネッタや密閉できるマイボトルで十分に代用可能
- 王道のマティーニはシェイカーでしっかり急冷させると美味しく仕上がる
- 事前にグラスを冷却してコーヒーの粗熱も取れば、味が薄まらない
エスプレッソカクテルとは?基本の魅力と特徴
エスプレッソカクテルは、濃厚に抽出したコーヒーとアルコール飲料を掛け合わせたドリンクの総称です。
1980年代のロンドンで誕生したと言われるエスプレッソマティーニを筆頭に、現在では世界中のカフェバーで愛されています。
2020年代に入り日本のコーヒースタンドでも、夜になるとアルコールメニューを出すお店が増えてきましたね。
個人的には仕事終わりに飲む一杯が最高のリフレッシュになります。
ワインや日本酒と同等か少し強めの度数ですが、コーヒーの香ばしさと苦味によってアルコールのカドが取れ、スッキリとしています。
甘さと苦味のバランスが良く、食後のデザート代わりとしても重宝します。
ブラックコーヒーを普段から好む方はもちろん、甘いお酒が好きな方まで、幅広いターゲットにマッチする懐の深さも大きな特徴。
まずは、その全容を詳しく解説します。
自宅でエスプレッソカクテルを作るための基本的な材料とベースの選び方
お酒の種類を変えるだけで、大きく表情が変わるのがコーヒーカクテルの面白いところです。
編集部で実際に複数のお酒を使って飲み比べた結果を基に、代表的なベースの特徴を詳しく解説します。
- ウォッカベースはコーヒー豆の個性が際立つ
- ダークラムベースは芳醇な香りが増し大人の味わいになる
- ミルクアレンジはアルコールの刺激が和らぎ飲みやすい
- カルーア等のコーヒーリキュールが甘さとコクをまとめる
ウォッカベースはコーヒー豆の個性が際立つ
ウォッカはクリアな味わいが特徴です。
雑味のないアルコール感がコーヒーの輪郭を損なわないため、UCCなどで選べるようなシングルオリジンの豆を使う場合にうってつけな選択でしょう。
エスプレッソが持つ芳醇でフルーティーな酸味や苦味をダイレクトに引き出してくれます。
ダークラムベースは芳醇な香りが増し大人の味わいになる
もし自宅にラム酒がある場合、ウォッカの代わりに使ってみてください。
オーク樽で熟成されたバニラのような甘い香りがします。
このラム特有の甘いアロマが、深煎りコーヒーのロースト感とよくマッチするのです。
ラムの重厚な香りが加わることで、ウォッカベースとは異なる大人向けの本格的な味わいを楽しめます。
ミルクアレンジはアルコールの刺激が和らぎ飲みやすい
ストレートなアルコールの強さが得意ではない方もいるはずです。
その場合は、少量の牛乳やオーツミルクを加えるのが最適です。
エスプレッソの鋭い苦味とアルコールの角が取れるため、カフェラテのようにマイルドで飲みやすい口当たりに変化します。
夜寝る前のコーヒーを楽しむリラックスタイムや、少しだけお酒を飲みたいシーンにぴったりのアレンジです。
カルーア等のコーヒーリキュールが甘さとコクをまとめる
例えば、ベースのお酒に加えてレシピのまとめ役になるのがコーヒーリキュール。
多くのBARでは主にカルーアやティアマリアが使われるケースが大半です。
ごく少量のシロップとともにカクテル全体に一体感を持たせます。
カルーア製品の情報に目を通しておくと、自宅での幅広いアレンジで参考になります。
そうすることで、お店で飲むような奥行きのあるコクを生み出せます。
自宅にボトルを1本常備しておけば、いつでも本格的な味わいを再現できるでしょう。
エスプレッソカクテル作りに欠かせないおすすめの道具
本格的な道具がなくても、自宅にあるものを活用して十分に美味しいカクテルを作れます。
必須となる抽出器具と、混ぜ合わせるための基本セットを以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
- 濃厚なベースは家庭用マシンやマキネッタで準備する
- おうちカフェ初心者におすすめの道具を活用する
- シェイカーはふた付きのマイボトルでも代用できる
濃厚なベースは家庭用マシンやマキネッタで準備する
美味しいカクテルのベースとは、しっかりとクレマ(泡)の浮いた深いコーヒー液のことです。
高圧で抽出された濃厚で力強いエスプレッソを使うことが味のポイントと言えます。
家庭用の専用マシンをお持ちであれば最高ですが、エスプレッソとアメリカーノの違いでも解説しているマキネッタなどの直火式器具で十分すぎるほどのコーヒーが淹れられます。
一方でペーパードリップでは水分量が多すぎてお酒の味に負けてしまうため、抽出器具の選択は妥協しないほうがよいでしょう。
もし専用器具が全くない場合は、市販されているアイスコーヒー向けポーションを、そのまま無希釈で活用する手法も役立つでしょう。
おうちカフェ初心者におすすめの道具を活用する
専用器具に加えて、グラス選びを工夫するなど、おうちカフェにおすすめのアイテムを参考にするのも一つの選択肢です。
シェイカーはふた付きのマイボトルでも代用できる
専用のシェイカーがないと作れないと最初から諦める必要はありません。
しっかりと密閉できるプロテインシェイカーや広口のマイボトルがあれば、氷をぶつけて空気を混ぜ込むのに十分代用可能です。
はじめてでも失敗しないエスプレッソカクテル・王道マティーニの作り方
必要な材料が揃ったら、まずは基本中の基本である王道レシピに挑戦してみましょう。
手順を正しく理解し、一つずつ丁寧に実行する姿勢が、成功のポイントとなります。
それでは、具体的な作成ステップを確認します。
- 基本材料の計量と準備を行う
- 氷を入れてリズミカルにシェイクする
- 泡ごとグラスに注いで完成させる
基本材料の計量と準備を行う
エスプレッソマティーニの基本材料(1杯分)として、エスプレッソショット(30ml)とウォッカ(30ml)を用意します。
加えて、コーヒーリキュール(15ml)とガムシロップ適量を揃えてください。
抽出した濃いめのコーヒー液と各種お酒を正確に計量するのが、味わいを大きく左右するポイントとなるでしょう。
ワンランク上の材料知識:ガムシロップの役割
ごく少量(5ml程度)のガムシロップを加えるだけで、お酒と水分が乳化しやすくなり、表面のクリーミーな泡持ちが一段と良くなります。
甘くしたくない場合も数滴だけ隠し味に入れるのがポイントです。
氷を入れてリズミカルにシェイクする
準備は整いましたか?材料が手元に用意できたら、抽出したてのコーヒーを使ってリズム良く進めていきます。
シェイカーにたっぷりの氷を詰めてください。
すべての材料を注ぎ、15秒ほど振ってしっかりと冷やし込むようにしてください。
泡ごとグラスに注いで完成させる
いよいよ最後の仕上げに入ります。
きめ細かい泡ごとグラスに注ぎ切り、飾り用のコーヒー豆を3粒そっと乗せます。
ぜひ、ご自宅でお好みの味を探求してみてください。
王道マティーニ以外の人気エスプレッソカクテル3選
定番の味に慣れてきたら、ベースを変えて違った味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか?
おうちカフェでの楽しみ方をさらに広げる、人気のアレンジレシピをまとめましたのでぜひチェックしてください。
- アイリッシュコーヒーはウイスキーとクリームを合わせる
- エスプレッソ・トニックはジンと炭酸で爽快に仕上げる
- アフォガート風はアイスにコーヒーをかけて楽しむ
アイリッシュコーヒーはウイスキーとクリームを合わせる
寒い冬の夜はどう過ごしますか?芯から温まりたいなら、アイリッシュコーヒーでも紹介されるこのホットアレンジがおすすめです。
アイリッシュウイスキーに熱いコーヒーと砂糖を混ぜ合わせます。
最後に表面へ分厚い生クリームを静かに浮かべてください。
冷たいクリーム越しに熱いアルコール入りコーヒーを味わう、寒い季節にぴったりの定番ホットアレンジです。
エスプレッソ・トニックはジンと炭酸で爽快に仕上げる
真夏の暑い時期はどう乗り切りますか?お風呂上がりの一杯には爽快な炭酸アレンジが適しています。
氷を入れたグラスにジンとトニックウォーターを注いでください。
そして上から静かにエスプレッソを垂らすと、美しい琥珀色のグラデーションが生まれます。
柑橘系の酸味とコーヒーの苦味がシュワッと広がり、予想以上にスッキリとした新感覚の味わいを楽しんでみてください。
アフォガート風はアイスにコーヒーをかけて楽しむ
ささやかな自分へのご褒美デザートとして用意したいのがアフォガート風のアレンジです。
材料選びはそこまで厳密に考える必要はありません。
冷たいバニラアイスクリームにお好みのリキュールを少しだけ垂らしてください。
そこに熱々の挽きたてエスプレッソを上から豪快に掛けて仕上げます。
溶けかかったアイスの甘みとコーヒーのほろ苦さが混ざり合う、リキュール香る大人のデザート。
自宅でエスプレッソカクテルを格上げする作り方のコツ
熟練のバーテンダーが実際に行なっているわずかな一手間を加えるだけで、完成時の口当たりがより一層高まるでしょう。
特に意識したい2つの重要ポイントを以下にまとめましたので、ぜひご自宅でも試してみてください。
- 2度漉し(ダブルストレーン)で氷の細かい欠片を防ぐ
- お酒の風味に負けない「中深煎り以上」のコーヒー豆を選ぶ
2度漉し(ダブルストレーン)で氷の細かい欠片を防ぐ
シェイカーを強く振ると、どうしても氷が細かく砕けた「フレーク」と呼ばれる鋭い欠片が発生してしまうもの。
これを防ぐため、グラスに注ぐ際にシェイカーの網目だけでなく別途茶こしを通すのが、口当たりを極限まで滑らかにする最大のポイントと言えます。
これはダブルストレーンと呼ばれるバーテンダーの技法。
わずか数秒の手間で、表面に浮かぶクリーミーな泡の質感がひと際美しく際立つはずです。
お酒の風味に負けない「中深煎り以上」のコーヒー豆を選ぶ
使用するコーヒー豆選びも、美味しいドリンク作りを左右する立派な要素のひとつ。
浅煎りの豆ではアルコールの強い刺激に風味が負けやすいため、フルシティローストやフレンチローストのような中深煎り以上を選択してください。
しっかりとした苦味とボディ感を持つ豆を使うことで、お酒と混ぜた後でもコーヒー本来の骨格を高いレベルで維持できます。
コロンビア産の豆を使うとコクの深い味わいに、エチオピア産を使うと華やかな香りがカクテル全体に重なり、産地ごとの変化も楽しめます。
エスプレッソカクテル作りで失敗を防ぐ注意点
より完成度の高い仕上がりを目指すためには、やってはいけない「ご法度」を避けることも重要。
よくある失敗パターンとして致命的なミスを2つまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
- 過加水を防ぐためエスプレッソの粗熱を取ってから氷に注ぐ
- 氷がすぐに溶けないようグラスをあらかじめ冷やしておく
過加水を防ぐためエスプレッソの粗熱を取ってから氷に注ぐ
抽出したての熱湯のようなコーヒーを直接たっぷりの氷にかけるのは避けたほうが無難です。
瞬時に大量の氷が溶け出して水っぽくなり、カクテル全体の味がぼやけてしまう一番の原因になりかねません。
そのため、必ず適度に粗熱を取ってから手早くシェイクするようにしてください。
そうすることで、氷の溶け出し(過加水)を最小限に抑えつつしっかりと冷やし込めるのです。
早く粗熱を取るために冷蔵庫や冷凍庫で何時間も放置すると、今度はコーヒーの大切な香り成分が揮発してしまいます。
室温である程度触れるくらいまで冷めるのを待つのが一番確実なアプローチ。
氷がすぐに溶けないようグラスをあらかじめ冷やしておく
完成したドリンクの温度を低く長く保つため、注ぐ直前までグラスを冷やしておくことを忘れないでください。
事前に冷凍庫へ入れたり氷水でグラスを冷やしておけば、最後の一口まで美味しい状態をキープできるはずです。
エスプレッソカクテルに関するよくある質問
エスプレッソカクテルに関してよく寄せられる疑問についてお答えします。
インスタントコーヒーでエスプレッソを代用できますか?
はい、通常の2〜3倍ほどの濃さに溶かしたインスタントコーヒーで十分に代用可能。
少し多めの粉を少なめのお湯で溶かすことで、エスプレッソに近い力強い苦味を作り出せるのです。
お湯の量を減らし、スプーンでしっかりとかき混ぜて溶け残りを防ぐよう意識してください。
エスプレッソカクテルのアルコール度数はどのくらいですか?
ウォッカとカルーアを基準に合わせた場合、完成品のアルコール度数はおよそ15〜20%前後になります。
これはワインや日本酒よりも少し強めの度数ですが、コーヒーの苦味がアルコール感を隠してしまうため、予想以上に飲みやすく感じられるはず。
酔いが回りやすいため、飲むペースには注意が必要です。
ノンアルコールでカクテルのような雰囲気を楽しむ方法はありますか?
ウォッカなどのアルコールの代わりに、無糖の炭酸水やフレーバーシロップ(バニラやキャラメル)を活用してみてください。
きめ細かくシェイクしてグラスに注ぐだけで、見た目は本格的なカクテルそのままのモクテル(ノンアル)を楽しめるでしょう。
甘いものが苦手な場合、シロップやリキュールは減らしても良いですか?
もちろん問題ありません。
ガムシロップを完全に抜き、カルーア等のコーヒーリキュールも通常の半分程度に抑えれば、キレのあるドライな味わいに変化します。
砂糖を一切入れずにベースのお酒とコーヒーだけで作るのも、通好みの楽しみ方と言えます。
【まとめ】基本を掴んでエスプレッソカクテルを満喫しよう
コーヒーの大人の苦味とアルコールを組み合わせることで、自宅での時間はさらにリラックスできる最高のものへと生まれ変わるでしょう。
なお、厚生労働省が示す適度な飲酒量の目安を参考にしつつ、体調に合わせた分量で安全に楽しんでください。
また、カフェインの過剰摂取にも十分に注意しながら、就寝前の遅い時間帯を避けるなど飲むタイミングを工夫すると安心です。
- 王道はウォッカとコーヒーリキュールを合わせるエスプレッソマティーニ
- マキネッタやマイボトルなど自宅にある手近な道具から挑戦できる
- リキュールの種類を変えたりアイリッシュコーヒーにしたりとアレンジは無限大
- 水っぽさを防ぐ「抽出後の粗熱取り」や「グラスの事前冷却」が味を根本から格上げする
まずは、キッチンにあるマイボトルにたっぷりの氷と材料を詰めてください。そして、思い切り振ってみることから始めてみてはいかがでしょうか?
きめ細やかな泡とともに深い香りがグラスに広がった瞬間から、上質なおうちカフェの夜が始まります。
