スターバックス(以下、スタバ)には、ドリンクを自分好みにアレンジできる「カスタマイズ」がたくさんありますよね。その中でも、特に濃厚でリッチな味わいを求める方に人気なのが「ブレベミルク」への変更です。
「名前は聞いたことあるけど、詳しくは知らない」「カロリーが高そうで試せない…」と感じている方もいるかもしれません。でも、ブレベミルクについて知っておくと、スタバでのドリンク選びがもっと楽しくなります。その日の気分に合わせて濃厚さをプラスしたり、いつものドリンクを特別な一杯に変えたりできる、魅力的な選択肢なのです。
この記事では、スタバのブレベミルクとは一体何なのか、その定義から名前の由来、味の特徴、カロリー、そして気になる注文方法やおすすめのカスタムまで、分かりやすく解説します。
ブレベミルクとは?
まずは、ブレベミルクがどのようなものなのか、基本的な情報から見ていきましょう。
牛乳と生クリーム半々の濃厚ミルク
ブレベミルクとは、簡単に言うと牛乳と生クリーム(ホイップ用クリーム)を1:1の割合で混ぜ合わせたミルクのことです。スタバでは、通常のドリンクに使われている牛乳の代わりに、このブレベミルクを使用するカスタマイズができます。
スタバのホイップクリームに使われるのと同じ液体状のクリームと牛乳を半分ずつ合わせるため、通常の牛乳よりも脂肪分が高く、とても濃厚でクリーミーな口当たりになるのが特徴です。この特別な組み合わせが、ブレベミルクならではのコクとリッチさを生み出しています。
名前由来はイタリア語か米国のドリンク名
「ブレベ」という少し変わった名前の由来には、いくつかの説があります。
一つは、イタリア語の「breve」(ブレーヴェ)から来ているという説です。イタリア語で「breve」は「短い」といった意味を持ちます。
もう一つ有力なのが、アメリカで生まれた「カフェ・ブレベ」という飲み物に由来するという説です。アメリカでは、牛乳とライトクリーム(比較的脂肪分の低いクリーム)を混ぜた「ハーフアンドハーフ」が一般的で、これを使ったカフェラテが「カフェ・ブレベ」と呼ばれていました。
日本のスタバでは、この「カフェ・ブレベ」に使われるミルク、という意味合いで「ブレベ」という名前を使っていると考えられます。
日本は生クリームが高脂肪で米国より濃厚
日本のスタバで使われるブレベミルクと、アメリカの「ハーフアンドハーフ」には違いがあります。それは、使われるクリームの脂肪分の高さです。
アメリカのハーフアンドハーフは乳脂肪分18%~30%程度のクリームを使うのに対し、日本のスタバのブレベミルクは乳脂肪分30%~45%程度のホイップ用生クリームを使っています。日本の生クリームは、アメリカの一般的なクリームより高脂肪な傾向があるのです。
日本のブレベミルクは、アメリカのものより格段に濃厚でクリーミー、そして甘みが強く感じられる味わいになっています。
ブレベミルクの味と他のミルクとの違い
では、実際にブレベミルクはどのような味がするのでしょうか?他のミルクと比較しながら、その特徴を見ていきましょう。
とろりとした口当たりでコクが深い
ブレベミルク最大の特徴は、そのリッチでクリーミーな口当たりと深いコクです。まるで濃厚生クリームのような、とろりとした滑らかな舌触りを楽しめます。
通常の牛乳や植物性ミルクとは全く違う、圧倒的な濃厚さ。「ミルキーな味わい」とも表現され、ドリンク全体に贅沢な奥行きを与えてくれます。デザート感覚で楽しみたい時や、特別な一杯を飲みたい時にぴったりでしょう。
砂糖なしでも甘くコーヒーがまろやか
ブレベミルクは、砂糖を加えていないのに、しっかりとした自然な甘みを感じられるのも特徴です。これは主に生クリームの高い脂肪分によるもので、口にした時にまろやかで豊かな甘みが広がります。
エスプレッソ系のドリンクに使うと、コーヒーの苦味が和らぎ、とてもマイルドな味わいになります。普段ブラックコーヒーや通常のラテを少し苦く感じる方でも、飲みやすくなるでしょう。
他ミルクよりカロリー脂質がかなり高い
リッチで美味しいブレベミルクですが、やはり気になるのはカロリーと脂質です。予想通り、ブレベミルクはスタバで選べるミルクの中で、カロリー・脂質ともに断トツで高いです。
例えば、ホットのスターバックスラテ(トールサイズ)を通常ミルク(約148kcal)からブレベミルクに変更すると、約487kcalにもなるという試算もあります。別の試算では、トールサイズのホットラテでブレベミルク変更した場合293kcalというデータも。
一方で、糖質の量は比較的低いという情報もあります。甘さの主な要因が脂肪分由来のコクやまろやかさだからと考えられます。ただし、総カロリーと脂質の高さには注意が必要です。
以下に、スタバの主要なミルクの栄養成分(トールサイズのホットラテの場合の推定値)と追加料金を比較した表をまとめました。
ミルクの種類 | カロリー(kcal) | 脂質(g) | 糖質(g) | 追加料金(円,税込) | 特徴(参考) |
---|---|---|---|---|---|
通常ミルク | 143 | 8.6 | 12.4 | 0 | バランスの取れた味わい |
低脂肪タイプ | 123 | 4.6 | 13.2 | 0 | あっさりした後味 |
無脂肪乳 | 93 | 0.7 | 14.0 | 0 | 最も低カロリー、さっぱり |
豆乳 | 138 | 10.3 | 6.1 | 0(※ラテの場合) | まろやかな大豆の風味 |
アーモンドミルク | 103 | 10.3 | 1.0 | +55(※ラテの場合無料) | 香ばしくすっきり |
オーツミルク | 128 | 8.6 | 15.5 | +55(※ラテの場合無料) | 自然な甘さ、まろやか |
ブレベミルク | 293 | – | – | +55(※ラテの場合無料) | 濃厚、クリーミー、高カロリー |
スタバでのブレベミルク注文とカスタム
ブレベミルクを試してみたい方のために、具体的な注文方法と、さらに楽しむためのカスタマイズをご紹介します。
追加料金55円でミルク変更と伝える
ブレベミルクの注文は簡単です。レジでドリンクを注文する際に、「ミルクをブレベミルクに変更してください」と伝えるだけです。
スターバックスラテなど、元々ミルクが使われているドリンクのミルクをブレベミルクに変更する場合、追加料金として55円(税込)がかかります。ただし、「カフェミスト」だけは例外的に無料で変更可能です。
初めてならラテやマキアートが試しやすい
ブレベミルクを初めて試すなら、まずは定番のエスプレッソドリンクでその味を確かめるのがおすすめです。
- スターバックスラテ:シンプルだからこそ、ブレベミルクの濃厚さが際立ちます。
- キャラメルマキアート:キャラメルソースの甘さとブレベミルクのミルキーさがよく合います。
- ホワイトモカ:ホワイトチョコとブレベミルクで、飲むデザートのような味わいに。
- ココア:チョコレートと濃厚ミルクの間違いのない組み合わせです。
ホットドリンクで注文すると、温かくクリーミーな質感をより一層感じやすいでしょう。ティーラテ系との相性も抜群です。
フラペチーノ変更で飲むアイスのような味に
ブレベミルクは、フラペチーノ®︎のカスタマイズとしても非常に人気があります。フラペチーノのミルクをブレベミルクに変更すると、驚くほどクリーミーで濃厚になり、「まるで飲むアイスクリーム」のようだと表現されることも。
- 抹茶クリームフラペチーノ®︎:抹茶のほろ苦さと濃厚な甘みが絶妙です。
- バニラクリームフラペチーノ®︎:よりリッチでミルキーなデザートドリンクに変身します。
暑い日に、ひんやり濃厚なデザートドリンクを楽しみたい時に、ぜひ試してみてください。
シロップ追加で甘さとコクを足せる
ブレベミルク自体にも甘みとコクがありますが、さらに甘さを加えたい場合は、シロップを追加するのもおすすめです。
- ホワイトモカシロップ:ミルキーな甘さがブレベミルクと相性抜群。
- チョコレートシロップ:濃厚なチョコ風味をプラス。
- キャラメルシロップ:香ばしい甘さとコクが加わります。
これらのシロップで、よりデザート感の強い一杯を作り上げることができます。ソースの追加(多くの場合無料)も良いでしょう。
ライトブレベでクリーム少なめ調整も可能
「ブレベミルクは気になるけど、濃厚すぎるのはちょっと…」と感じる方もいるかもしれません。公式メニューではありませんが、カスタマイズで調整をリクエストすることは可能です。
例えば、「ブレベミルクの割合を少なめにして、残りは通常のミルクにしてください」といった形でお願いできる可能性があります。
ただし、日本のブレベミルクは脂肪分が高くスチームが難しいとされており、標準でない比率での調整はバリスタにとって手間がかかる可能性があります。もし試したい場合は、比較的空いている時間帯に相談してみるのが良いでしょう。
ブレベミルクはスタバ以外のカフェにもある?
スタバで人気のブレベミルクですが、他のカフェチェーンでも楽しめるのでしょうか?
主要な他カフェには定番メニューなし
結論から言うと、日本の主要なカフェチェーン(ドトールコーヒー、タリーズコーヒー、コメダ珈琲店など)では、スタバのような「ブレベミルク」へのミルク変更カスタマイズは、定番メニューとしては提供されていません。
タリーズコーヒーやコメダ珈琲店など、各カフェには独自のカスタマイズがありますが、「ブレベミルク」という特定のカスタマイズは、現状、スタバならではの特別な選択肢と言えそうです。
ブレベミルクのよくある疑問
ブレベミルクについて、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式で解消していきましょう。
【まとめ】ブレベミルクで豊かなカフェタイムを
今回は、スタバの人気カスタマイズ「ブレベミルク」について解説しました。
- ブレベミルクは、牛乳と生クリームを1:1で混ぜた濃厚ミルク。
- 日本のブレベミルクは、アメリカのものより脂肪分が高く、よりリッチな味わい。
- とろりとした口当たりと深いコク、自然な甘みが特徴。
- カロリーと脂質は高いが、糖質は比較的低い。
- 注文は「ミルクをブレベミルクに変更」と伝え、追加料金55円(税込)。
- ラテ、マキアート、フラペチーノなどで試すのがおすすめ。
- 「カフェミスト」なら、ブレベミルクへの変更が無料!
- スタバ以外の主要カフェには、定番メニューとしてはない。
ブレベミルクは、いつものドリンクを格段にリッチで贅沢な味わいに変えてくれる特別なカスタマイズです。カロリーは気になりますが、たまのご褒美や濃厚な甘さを求めている時にはぴったり。
まずは追加料金のかからないカフェミストで試したり、お気に入りのフラペチーノを「飲むアイス」に変身させたりするのも楽しいでしょう。シロップ追加などで自分だけの組み合わせを見つけるのもスタバの醍醐味です。
ぜひブレベミルクを上手に取り入れて、カフェタイムをさらに豊かにしてみてください。